2009年02月01日
Blackwater Windbreaker fleece
BLACKWATER Windbreaker Fleece

アメリカのブッシュ政権が先月の20日に任期を終え、民主党オバマ政権へと引き継がれた。対テロ戦争、アメリカの安全保障を重要課題に、アフガニスタン、イラクへと戦争を拡大したブッシュ政権は本土防衛を基軸に始めた自らの戦争の泥沼にはまり、原油高騰やサブプライム問題等の国内経済情勢によって泥沼へ更に引きずり込まれる格好となった。
強力な軍事力を前面に押し出した外交政策は国際関係において孤高の超大国から、孤立の超大国への印象を強めたし、収容所で起こった人権問題や安全保障の名目で行われていた国内での盗聴問題は国民の不信をかった、また世界的に見てもドイツに新アメリカ派のメルケルが首相に就任したが、イラク戦争開始時にアメリカの軍事行動に強い支持を表明した各国の政治トップ達の多くは、その任期を終えてしまっている。
国際問題、国内問題で閉塞感を感じるアメリカ国民が経済問題や国際協調を前面に打ち出すオバマ氏を大統領に選任したことは、これまでの経済システムや外交政策にに限界を感じた結果かもしれない。
“変化”をスローガンに初の黒人大統領が選任されたことは、何もかも変えて欲しいというアメリカ国民の声を代表しているのかもしれない。アメリカの保守層には大きな衝撃で受け止められたことだろう。
少なくともオバマ政権にはイラク問題の早期解決を求められているので、今後のアメリカのイラク介入は急速に縮小してゆくと思う。超近代兵器と民間軍事会社で語られる側面があるイラク戦争の終結作業の中で、民間軍事会社はイラク戦争で見られた特異な現象として捉えられてゆくのか、イラク戦争以前の様な限定的な活動で軍事行動を支援し続けるのか、もしくはこのまま不透明な民間企業と軍隊の垣根の間を行き来しながら勢力を拡大してゆくのだろうか。

最も注目されていた頃の民間軍事会社ブラックウォーターが採用していたロゴマーク、イラク戦争の申し子としてCNNニュースなどでも頻繁に取り上げられていた為、アメリカの一般にも馴染みのあるマークとなった。
現在は新たなデザインに変更されているが、この古いデザインを好む人が多いのか、それとも既に最盛期に有名になりすぎたのか、アメリカで現在、非常に多くのコピー品が出回っている。アパレルブランドメーカーではないのでブラックウォーター社では既成の製品にマークを刺繍、プリントしているだけなのでオフィシャル品とコピー品の垣根は低く、判別もつきにくいのが難点かね。

フリース自体はウインドブレーカーの名称が指し示すようにアウターとしての機能を持たせるように製作されているようだ。肩当などアメリカ軍に官給されるフリースを意識してデザインされたものを採用していますね。あて布に採用されているのはナイロンでアメリカ軍用フリースと比べ強化されているのだが、通気性などの点で劣ると思う。
また、ウインドブレーカーとしての機能を高める為、ウインドストッパーとして内側は前面にナイロンの内張りが施されている。
非常に保温性が高く、脇の立体裁断など動きやすさでも好印象だが、アメリカ軍のフリースと比べるとインナーとして使用した際には、先に述べた通気性の問題やナイロンのあて布によって動きが制限されがちになったりするので、あくまでアウターとして使用することを第一に考えられているフリースジャケットであると考えておく方がよさそうだ。
フリース素材は厚手で柔らかく、着心地も悪くない。市販の安いフリースに慣れた我々からすると値段の高さなどで受け入れ難い感もあるが実際は質感と値段が釣り合っていると感じることが出来るのではないかと思う。

袖は筒袖になっており、絞りなどの調整機能を有してはいない。袖口に硬質のナイロンで補強をしている。

袖の内側に若干伸縮性を持つ袖が隠されている。風の浸入を抑え保温性を高める配慮がなされている。袖口の強化は伸縮性のある素材で作られ、ナイロンよりも軟質なので快適に使うことが出来る。

胸から背中にかけて補強のナイロン布で覆われ、バックパックを背負っても擦れなどによるダメージを気にしなくても済む。フリースは擦れによるダメージを受けやすいので私のようなバックパックユーザーには嬉しい配慮と言える。
フリースはダメージが出てくるとみすぼらしい印象になりやすいので、アウターとして使うのには是非とも補強布があるものが良いと思っています。

内張りにナイロンが前面に張られている。ある程度の風を止める機能があるのだが、ナイロンに保温性は無いので、風に奪われる体温を減少させる機能が期待できる程度と考えて欲しい。あくまで風の浸入を防ぐもので、風はフリースが蓄えている熱気を容赦なく奪うので風を受けても寒くないと言う類のものではないのです。それでもフリースを風が吹き抜けて全ての熱を取り去ってしまう事態は避けれれるので無用の機能ではないのだけれどもね。

ポケットは内ポケットが1つとジャケット外側下部に左右1つづつのスラント・ポケットを装備している。写真のポケットはそとがわのポケットになります。このポケットは内張りにナイロンが張られていますが、浅いのであまり物を入れておくことをお勧めしませんね。ジッパーが装備されていると使いやすくなると思うが、物を入れておく為のポケットではなく、ハンドウォーマーとしてデザインされているような気がしますね。

脇の立体裁断部分。これによって厚みのあるフリースでありながら、動きづらいと感じることはあまり無いですね。以外にフリースは伸縮性が低くて、時に動きづらい印象を受けるものがありますのでこの様な裁断の有無はフリース選びの基準ですね、私の場合。

内ポケット、実際に物を入れておくのなら、このポケットを使用するほうが紛失しなくて済むと思う。内張りに付属しているポケットなのであまり大量に物は入らないし、重量物を入れておくことを想定してはいない。

風の浸入を防ぎ、保温性を高める目的でジャケットの裾にゴムひもが通され調整機能が両脇に付属している。両脇についていることで調整幅が大きい場合でもゴムひもが裾から出て何かに引っかかるようなことは無い。

丈が長いと言うほどの物ではないのでジッパーはワンウェイタイプが採用されている。それ程、不都合を感じることも無いのであまり使わないのに耐久性が劣りがちなツーウェイを採用するより良いのではないかと思う。タブに付けれれたコードも適当な長さで手袋をしたまま開閉するのに丁度良い長さになっている。
PMCで有名なブラックウォーター社、進行中のイラク戦争で活動するアメリカ軍の支援組織だけに社名の持つメッセージには強いものがある。警備任務を請け負うとされるが、テロリストからアメリカ軍の準軍事部門とみなされ、正規軍ほどの強い武器やハイテク機器を装備しないことからテロの標的とされている。またテロを防ぐ名目で警戒範囲内に間違って入ってくる車両などに頻繁に発砲を繰り返すため、イラク市民からも歓迎されていない。
私自身も中東出身者の一団とすれ違うとき、このマークをつけている事に緊張を覚えた事があったりする。うっかりこのマークの入ったポロシャツを着て行って国外の空港カウンターで指を指された事もあるしね。
日本国内ではそうそう問題となることは無いのだろうと思うが、軍事的な装備はその国々の政治的な姿勢を代表することがあるので注意が必要となる場合もあるんだよね。
TEXT BY TAC
アメリカのブッシュ政権が先月の20日に任期を終え、民主党オバマ政権へと引き継がれた。対テロ戦争、アメリカの安全保障を重要課題に、アフガニスタン、イラクへと戦争を拡大したブッシュ政権は本土防衛を基軸に始めた自らの戦争の泥沼にはまり、原油高騰やサブプライム問題等の国内経済情勢によって泥沼へ更に引きずり込まれる格好となった。
強力な軍事力を前面に押し出した外交政策は国際関係において孤高の超大国から、孤立の超大国への印象を強めたし、収容所で起こった人権問題や安全保障の名目で行われていた国内での盗聴問題は国民の不信をかった、また世界的に見てもドイツに新アメリカ派のメルケルが首相に就任したが、イラク戦争開始時にアメリカの軍事行動に強い支持を表明した各国の政治トップ達の多くは、その任期を終えてしまっている。
国際問題、国内問題で閉塞感を感じるアメリカ国民が経済問題や国際協調を前面に打ち出すオバマ氏を大統領に選任したことは、これまでの経済システムや外交政策にに限界を感じた結果かもしれない。
“変化”をスローガンに初の黒人大統領が選任されたことは、何もかも変えて欲しいというアメリカ国民の声を代表しているのかもしれない。アメリカの保守層には大きな衝撃で受け止められたことだろう。
少なくともオバマ政権にはイラク問題の早期解決を求められているので、今後のアメリカのイラク介入は急速に縮小してゆくと思う。超近代兵器と民間軍事会社で語られる側面があるイラク戦争の終結作業の中で、民間軍事会社はイラク戦争で見られた特異な現象として捉えられてゆくのか、イラク戦争以前の様な限定的な活動で軍事行動を支援し続けるのか、もしくはこのまま不透明な民間企業と軍隊の垣根の間を行き来しながら勢力を拡大してゆくのだろうか。
最も注目されていた頃の民間軍事会社ブラックウォーターが採用していたロゴマーク、イラク戦争の申し子としてCNNニュースなどでも頻繁に取り上げられていた為、アメリカの一般にも馴染みのあるマークとなった。
現在は新たなデザインに変更されているが、この古いデザインを好む人が多いのか、それとも既に最盛期に有名になりすぎたのか、アメリカで現在、非常に多くのコピー品が出回っている。アパレルブランドメーカーではないのでブラックウォーター社では既成の製品にマークを刺繍、プリントしているだけなのでオフィシャル品とコピー品の垣根は低く、判別もつきにくいのが難点かね。
フリース自体はウインドブレーカーの名称が指し示すようにアウターとしての機能を持たせるように製作されているようだ。肩当などアメリカ軍に官給されるフリースを意識してデザインされたものを採用していますね。あて布に採用されているのはナイロンでアメリカ軍用フリースと比べ強化されているのだが、通気性などの点で劣ると思う。
また、ウインドブレーカーとしての機能を高める為、ウインドストッパーとして内側は前面にナイロンの内張りが施されている。
非常に保温性が高く、脇の立体裁断など動きやすさでも好印象だが、アメリカ軍のフリースと比べるとインナーとして使用した際には、先に述べた通気性の問題やナイロンのあて布によって動きが制限されがちになったりするので、あくまでアウターとして使用することを第一に考えられているフリースジャケットであると考えておく方がよさそうだ。
フリース素材は厚手で柔らかく、着心地も悪くない。市販の安いフリースに慣れた我々からすると値段の高さなどで受け入れ難い感もあるが実際は質感と値段が釣り合っていると感じることが出来るのではないかと思う。
袖は筒袖になっており、絞りなどの調整機能を有してはいない。袖口に硬質のナイロンで補強をしている。
袖の内側に若干伸縮性を持つ袖が隠されている。風の浸入を抑え保温性を高める配慮がなされている。袖口の強化は伸縮性のある素材で作られ、ナイロンよりも軟質なので快適に使うことが出来る。
胸から背中にかけて補強のナイロン布で覆われ、バックパックを背負っても擦れなどによるダメージを気にしなくても済む。フリースは擦れによるダメージを受けやすいので私のようなバックパックユーザーには嬉しい配慮と言える。
フリースはダメージが出てくるとみすぼらしい印象になりやすいので、アウターとして使うのには是非とも補強布があるものが良いと思っています。
内張りにナイロンが前面に張られている。ある程度の風を止める機能があるのだが、ナイロンに保温性は無いので、風に奪われる体温を減少させる機能が期待できる程度と考えて欲しい。あくまで風の浸入を防ぐもので、風はフリースが蓄えている熱気を容赦なく奪うので風を受けても寒くないと言う類のものではないのです。それでもフリースを風が吹き抜けて全ての熱を取り去ってしまう事態は避けれれるので無用の機能ではないのだけれどもね。
ポケットは内ポケットが1つとジャケット外側下部に左右1つづつのスラント・ポケットを装備している。写真のポケットはそとがわのポケットになります。このポケットは内張りにナイロンが張られていますが、浅いのであまり物を入れておくことをお勧めしませんね。ジッパーが装備されていると使いやすくなると思うが、物を入れておく為のポケットではなく、ハンドウォーマーとしてデザインされているような気がしますね。
脇の立体裁断部分。これによって厚みのあるフリースでありながら、動きづらいと感じることはあまり無いですね。以外にフリースは伸縮性が低くて、時に動きづらい印象を受けるものがありますのでこの様な裁断の有無はフリース選びの基準ですね、私の場合。
内ポケット、実際に物を入れておくのなら、このポケットを使用するほうが紛失しなくて済むと思う。内張りに付属しているポケットなのであまり大量に物は入らないし、重量物を入れておくことを想定してはいない。
風の浸入を防ぎ、保温性を高める目的でジャケットの裾にゴムひもが通され調整機能が両脇に付属している。両脇についていることで調整幅が大きい場合でもゴムひもが裾から出て何かに引っかかるようなことは無い。
丈が長いと言うほどの物ではないのでジッパーはワンウェイタイプが採用されている。それ程、不都合を感じることも無いのであまり使わないのに耐久性が劣りがちなツーウェイを採用するより良いのではないかと思う。タブに付けれれたコードも適当な長さで手袋をしたまま開閉するのに丁度良い長さになっている。
PMCで有名なブラックウォーター社、進行中のイラク戦争で活動するアメリカ軍の支援組織だけに社名の持つメッセージには強いものがある。警備任務を請け負うとされるが、テロリストからアメリカ軍の準軍事部門とみなされ、正規軍ほどの強い武器やハイテク機器を装備しないことからテロの標的とされている。またテロを防ぐ名目で警戒範囲内に間違って入ってくる車両などに頻繁に発砲を繰り返すため、イラク市民からも歓迎されていない。
私自身も中東出身者の一団とすれ違うとき、このマークをつけている事に緊張を覚えた事があったりする。うっかりこのマークの入ったポロシャツを着て行って国外の空港カウンターで指を指された事もあるしね。
日本国内ではそうそう問題となることは無いのだろうと思うが、軍事的な装備はその国々の政治的な姿勢を代表することがあるので注意が必要となる場合もあるんだよね。
TEXT BY TAC
Posted by USARV-TAG at 10:44│Comments(0)
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