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2010年06月19日

Marpat ユティリティーキャップ

US NAVY (USMC) Utility Cap : MARPAT




海兵隊のユティリティーキャップは以前にも取り上げたなぁ。3カラーデザートでね。アメリカ海軍が同型で海兵隊のマークのないものを採用していることも書いた。
そこで疑問だったんでですよ。現在は海軍も海兵隊のMarpatに似たパターンを採用しているけれども、Marpat登場以降に海軍は何を官給していたのかね。
陸軍がACUを採用し、そして空軍がABUを採用した。その間、海軍だけが旧式のウッドランドや3カラーデザートを発注し続けたのかどうかという疑問がね。

一説には海軍も一部海兵隊のMarpatを官給していたと言われ、海軍特殊部隊(Seal’s)が、それらしいものを着ている写真が出てきたり、海兵隊の物にUS NAVYのタブをつけたMarpatが出てきたりしたことがあって、それなりに信憑性のある話だった。アメリカの四軍がそれぞれ異なるカモフラージュを採用するに当たり、特に海兵隊ではパターンの中にまでUSMCの文字を入れる懲りようを見せていたし、もちろんインストラクションタグにもUS Marine Corpsの文字が入る。同じ海軍省に属するとは言っても、海兵隊のそのままをマーク入りのまま海軍が官給するのかな?とね、こう考えていたんですよ。
 そうこうしていたら数年前でしたか、Marpatに海軍仕様があるという話を聞きましてね。一応納得して、そのまま・・・忘れていたんですよ、ええ・・・そうしたら最近、偶然手元に海軍用のキャップが来まして、思い出したんです。


 一応、一枚目の写真では海兵隊マークが入っていない方が海軍用だということは一目瞭然だね。そして上の写真では裏生地の扱いが異なっている。ご存知、海兵隊用は裏生地もカムフラージュのある面を裏生地に当てている。海軍用はカムフラージュ面でない裏側が出るように裏生地を張っている。どちらもSEKRI INDUSTRIESという会社で製造されており、形状やパーツ、縫製に至るまで、ほぼ同一と思われる。


 赤丸で囲った部分にNAVY(海軍) と入っている。残念ながら個人名をマジックで消した際にMARPATと書かれている部分の上半分が一緒に消されてしまっている、登録商標が付いているのかいないのか確認できない。
DAADナンバーで実験規格で製作されていることが分かる。


赤丸で囲んだところに MARINE CORPS の文字が入っている。
勿論、二つともストックナンバーにおいて8405-01- 以降の番号が異なる。


 登録商標つきのMARPATなら海兵隊のマークとUSMCの文字がパターンの中に配置されているはずだが、海軍用のキャップには偶々、USMCマークがない部分の生地が使用されてしまったのか、それともマークのない生地なのか、マークがカムフラージュの中に確認できなかった。誰かこの海軍仕様のMARPATを持っている人がいたら生地が海兵隊のものと同一なのか否か教えてほしいですね。

Text By TAC  


2008年09月20日

BUZZ OFF vol.2

BUZZ OFF ~Marpat Desert~

 とりあえず、「BUZZ OFFの製品にはMARPATもありますよ。」と書いてしまったので、これは、やはり載せておいた方がスッキリするのではないかと思って書いていますよ。
 BUZZ OFFについては前回の記事を参照してください。



 Marpatと言っても、前回のお話と同じで、官給型のものと全く同じ裁断なのでインセクト・シールド機能が付加されている意外には違いがないんで、見た目には何も変りませんね。



 官給品ですから生地、パターン、胸の海兵隊マークの刺繍など何も変わる所はありませんね。



 前回の3カラーデザート・バージョンと違うのはタグの付き方かな、背中にタグがかたまって配置されるようになって襟には付いていない。ややスッキリと収まっていますが、追加タグぽく見える点は変わりがない。



 縫製工場はプロパー社で2004年度の官給品。複数の工場でインセクト・シールド加工生地を使って製作されていたのかもしれないし、年によって受注会社が違うのかもしれませんね。

Text By Tac
 
 

  
タグ :ウエアーBDU


2008年09月20日

BUZZ OFFって知ってる?

3 Color Desert BDU ~ “BUZZ OFF” From USMC~

 9月も下旬ですか。ゲリラ豪雨だのなんのと今年の夏は凄かったね。先月は中盤過ぎまで暑くってね、後半になると突然涼しくなって毎晩のように激しい雷雨と・・・どうなっちゃってんだろうと、本気になって心配してしまいましたね。
 異常気象なんて言葉は全く持って聞き飽きたが、ここまで熱帯地方並みの豪雨にさらされると本気でやばいかも・・・と感じてマイナス6%に協力しようと自宅ではこの夏、エアコンのスイッチ一度も入れなかったね。
 凄かったですよ。想像以上に8月の暑い時期には二階にある私の部屋は夜になっても38度を越えている日が何日もあったものね。PCの熱暴走も何度かあった。後半の雷雨ではサージング起こしそうでPC操作自体を断念したりしていたんだよね。
 だって、直ぐ近くで雷がバンバン落ちてたりするんだもの。そんなこんなで更新しないことが当たり前になってしまっていたのですよ。
 まあ、PCを使ってしなきゃいけない仕事もサボっていたんで、随分溜め込んでいたこともあったんだけれどね。
・・で、ここまで更新しなかったから齬い事になっちゃっているんだろうと、アクセス無しとかね。そんな事を想像していたんですよ、そうしたらここ数日でも1日平均で100件くらいあるので、驚きました。本当にね。いや・・・ありがたいモンです。
 全然更新しなかったのでアクセスが酷いことになっていたら、知らん顔して『退会』ボタンクリックして、逃げちまおうかと本気で思っていたんだよね。

 感謝はしていてもね・・・自分達の持っている物は驚くようなものばかり持っているわけでもなくてね。
まして、夏の暑さの中でうめいていただけなんで、特別に一ヶ月半の中で知識が増えるわけでもない。普通の人の普通の限界が見えているのは確かかな?


*紙タグが付いています、特別規格の為に取り扱いの方法や注意書きがされていますね。支給されるまで取り外してはならないとかね。

 この写真のBDU。最も標準的な軍規格のBDUです。形状的にも素材的にも特筆する所はないんですよ。
私が注目しているのは、タグですね。タグに特徴があります。



 BDUの製作会社は数多くあって、TRU-SPECとかPROPPER、アメリカン アパレルなんか有名ですから知っている人も多いでしょうね。ご承知の通り、軍用品には規格と言う物があってね。どの製作会社が作成した物でも均一な製品が供給されるように配慮がなされているんだよね。まあ、実際の所、若干サイズなんかの考え方には違いも見られたりするんですけれど、一応は使用素材や形はどの会社の物でも均一であるとされているね。これは供給と言う面では有利な物だし、アメリカのような所帯の大きい軍隊が全世界的に展開することを考えると、なおさら効率的な支給方法を確立しておくことは戦略的にも有効だよね。
 まあ、1セット持っていると、どの製作会社の官給品でも規格的には同じなんでストックナンバーが同一なら同じ物と考えて良い。実際は細部を見て行くと異なる部分なんかもあるのだけどね。
 官給体系が確立されていることは合理的なんだけど、所有する方はこれが面白いと思えないのだよね。
どれをとっても同じと言うのがさ・・・で、探すわけだ少しでも変った物がないのだろうかとね。
 どれでも同じ規格で作られているって言ってたじゃない?そんな声も聞こえてきそうだ。その通りなんだけど・・・探すのっ。

 物好きと言うかね、性格的なものかもしれないんだが、探していると本当にあったりするから面白いんだよ。こっちは当てもなく、漠然と探すだけでどんな物が出てくるのか想像もつかないんだからね。


*通常ではありえないタグの付き方です。勿論、軍の官給ナンバーやストックナンバーが表記されているので正規軍用官給品なんです。

 そんな中で見つけたのがBUZZ OFF社の技術を付加したBDUだったりします。BUZZ OFF社はインセクト・シールド(防虫処理)素材を使ったアウトドア衣類のメーカーとして知られていましてね。防虫を言ってもウールなんかの虫食い対策ではなくて蚊とか蜂とかね。昆虫が嫌う香料を素材に浸透させているとの事なんですよ。25回の洗濯までは性能が低下することがないとのこと、また70回の洗濯までは防虫性能を維持できる言うのが売りらしいね。


*from United State Marine Corpsの表記があるタグです。大まかなデザインはBUZZ OFFの製品で使用されているものと同じですね。こちらはシルク織で一般的な軍用のプリントタグとは異なりますね。

 面白いのは、このBDUが海兵隊用だということかな。3カラーデザートはアメリカ軍全軍に支給されていますが、わざわざ海兵隊用と明記されていることの方が面白いと思うんですよ。海軍省の発注品と言うことなんでしょうけれど・・・。
 一度、胸ポケットに海兵隊マークを刺繍してあるカスタムジャケットでBUZZ OFFのタグが付いているものを見た事があります。ポケットを肩に移設して、幾つかベロクロを追加しただけの物でしたが、海兵隊偵察小隊で使用されていたものとの事だったんで興味を持ったことを覚えています。
 間違わないで欲しいのはこのBDUの製作自体はアメリカン・アパレル社で行われていることBUZZ OFF社は防虫技術だけを提供している点ですね。本来はBUZZ OFFも衣類を製作していて、業務用の特殊な防虫服の他、アウトドア用の衣類などラインナップはあるようですがBDU製作会社としての認可がないんでしょうね。


*こちらはBDUについているタグと同じ素材、サブデュードになっています。アメリカ環境保護局の保健規格適合品であることを謳っています。

 海兵隊はイラク戦開始以降、防虫対策に取り組んでいた時期がある様でMARPATにもインセクト・ネット(防虫網)内蔵の実験品やインセクト・シールドの物など作っていたようですね。


*アメリカン・アパレル社製造と言うのが読み取れますかね。99年度の軍事補正予算で支給されたものですね。

ちなみにBUZZ OFFは「失せやがれ!!」的な意味だったと思う。失せやがれブランド??日本語では微妙だな。

TEXT BY TAC  
タグ :BDUウエアー


2008年04月15日

5.11タクティカル パックエーブル・ジャケット

5.11TACTICAL Packable Jacket ~Security~


 5.11タクティカルも多様な要望に応える為か、次々にいろんな製品をラインナップし続けているね。痒いところに手が届くというか、非常に使用条件に合わせて選べる様になっているようだね。
 5.11タクティカルのジャケット類は作りが非常に凝っていて、本当に必要な人たちが選ぶ趣がある。頑丈で縫製自体もしっかりとしている。まぁ~日本製品に比べると粗雑さがあったり、高い頻度で製品に不良品が混ざっているなって事もあったが・・・。
 問題のない5.11タクティカルの製品は一般的な使用ではオーバースッペックな部分もあり、通常では使用しきれないような部分もあった。そういう事を感じる人たちに向けて作っているのではないのだけれどもね。
 複雑な機能と凝った作りは価格に反映されていて割と高額な物が多いのも特徴だった、スイングトップでも日本の価格は1万円を割ることはなかったものね。
 そうなってくると考えることは誰でも同じ?多少、簡素化されても安い物はないのかよ。「安い、一般使用程度の服ならユ●クロで探せよ!」そんな声も聞こえてきそうだ。

 このパックエーブル・ジャケット、別に廉価版として製品化されているものではなく、ちゃんとしたコンセプトと現場の要求があってリリースされている物なんだろうけれど、まぁ~安い部類だね、5.11にしては・・・・。
 私も安いということだけで買った訳でもないんだよね。春先に一寸何か、羽織って出かけるときによさそうだとか。昼間出かけて、夜帰るときに寒くなる時の為に携帯性に優れたジャケットを探していたんですよ。
 以前はナイロンジャケットなんかを使っていたんですが、今はなんか流行じゃないしね。


 一応、5.11では黒が基調と言うこともあって、いつも黒一色のジャケットを着ているイメージになるので、最初からSECURITYの入ったジャケットを選んでみた。ロゴの入ったジャケットは黒色のみだけれど、ロゴ無しでは紺色も選べる。
 生地は撥水加工してある目の細かい化学繊維の一枚布で縫製されている。撥水加工ではあるけれども雨合羽の代わりにはならないと思うね。あくまでウインドブレーカー的な使い方が主眼になっていると思う。


 背面には大きくロゴが入っている意外は特に何もないです。廉価版と言うこともあるし、ライド・ジャケットとして必要時に羽織れればいいというところですかね。よく5.11シリーズについている背面のポケット類も付いていない。


 5.11らしいといえばベロクロで固定する胸の縦ポケット。ただし、これも中にベロクロの受けなど装備を追加して収めておく様な作りにはなっていない。完全なポケットとしての機能しかありません。


 ポケットを閉じるとそれ程、目立たない。位置的に非常に使いやすく容量も十分だね。だけどあまり大きな物や重量物を入れておくのには向いていません。生地自体にそれ程強度があると思えないし、縫製もそれ程強いとは思えない。何より型が崩れる。


 首の付け根辺りのテープはご存知、無線機のリモートマイク・クリップを取付ける為のテープ。
襟はスタンドカラーになっていて装備をつける際に邪魔にならない。防風性を高める為、ジッパーが首元まで絞まるようになっている。


 下のポケットは左右共にジッパーで開閉する。ジッパータブに5.11の文字が入る。このジャケットは胸と下の左右にポケットが設定されており計3個のポケットがついていることになる。


 Packable(格納携行型)の名称はここからきているんだね。専用のバッグに格納するのではなく、右の下ポケットを裏返し、そこへジャケットを押し込むとほぼ正方形のパック状態となる。写真では格納を始めたところ。
パック状態で鞄やカーゴポケットにしまっておけばいつでも着られると言う訳だ。
 バイクで出かける時に重宝していますよ。


 右下のポケットの内側はパックの表面になるわけ。ポケットの内側にプリントがあるんですよ。


 袖は簡素なゴム入りとなっている。


 メインジッパーにはナイロンのプルタブがついています。私は長めのこのタブが、手袋をしていても扱いやすいので気に入っています。

簡易ジャケットとしては携行性を考え、簡易ながらも防水性能を持たせている点に好印象を持っていますね。惜しむらくは裾にゴム紐等で防風性能を向上して欲しかった。生地の強度が高いとは思えないので、もう少し耐久性のある生地を選択してもらえたらもっと良いのに・・・。

Text By TAC  


2008年04月15日

海兵隊 デザート ユティリティ・ーキャップ

USMC Utility Cap ~3 Color Desert~

 アメリカ海兵隊作業帽はトレードマーク的存在だよね。半世紀以上基本的にデザインを変えず支給され続けている。ある意味これは凄いことだなと思う。デザイン的には全く特筆するべき物はなく、安価で大量生産に向いている事、意外には何もないね。大量生産に向いているといっても、サイズ調整具の付いたボールキャップに比べたら、多くのサイズを設定しなきゃいけないから、それだけ多く作らなきゃいけない。一個あたりが安価といっても、それで帳消しになってしまう。
 素材は時代の変化と共に変ってきていて、HBT、ODコットン、ERDL,ウッドランド、6カラーデザート、MARPAT等などテイラーメイドのダックハンターとかタイガーストライプ本当に色々な生地で製作されてきた。
 大戦中のダックハンターには正規品のあるらしいね。
 厳密にはツバの縫い取り方や大きさ、ツバの型付けの素材など時代と共に変化をしているんですが、大まかなところでは変化なく作り続けられている。この帽子のラインナップを入手するだけでも立派なコレクションといえるよね。
 今回は海兵隊の意地すら感じる海兵隊作業帽、特にデザートMARPAT登場で短命に終わった3カラーデザートバージョン。


知らない人は殆どいないでしょうね。写真を見れば、ああ・・これ・・と言う反応があるはずですね。
あまりにもオーソドックスな存在です。日本には海兵隊も多く駐屯しているし、コピー品も多量にありますからね。


99年官給の準正規品。CAP UTILITY USMCとわざわざ入っています。官給番号はNSN表示ですね。


天辺の生地は裏生地が当ててあり、2枚となっている海兵隊の作業帽の作りとしてはよくあるタイプ。海兵隊兵士のように髪を短く刈り込んでいると紫外線の強く降り注ぐ場所で裏生地が当ててある帽子は非常に使い勝手がいいんですよ。
意外に紫外線と言う物は薄い生地を貫通してくる物なんですよね。


多角形をした、帽体の作りから八角帽との呼び名が日本であるけど、よくわかりますね。

実はこの帽子、知っている人も多いと思うけれど海軍でも広く使われている形なんですね。海軍のバージョンは当然、正面の海兵隊マークが省略されています。SEAL’Sの訓練兵なんかが被っている写真が多く在りますよね。
マークのない海軍バージョンも持っているのでその内、載せます。

Text By TAC

  


2008年04月11日

5.11タクティカル ブレザー

5.11 TACTICAL Blazer



 桜もあっという間に散っちゃったね。もう4月も半ばになろうとしているなんてな。
4月といえば進級、進学、就職とね。先のある人たちには区切りのある季節だったりしているわけですよ。終身雇用体勢が危ぶまれようと社会に出た多くの人は新年度と言う言葉だけで、大して変ることのない生活を送っていたり、良くて異動があったり転属があったりするので新しい仲間と仕事を始めてみたりね、生活や付き合う人が大きく変るイベントごとが毎年やってくるなんてことは殆どないのではないかな。

 春のイベントごとといえばフレッシュマンセールだね、頻繁にテレビなんかで見かけますよね。スーツとか売れる季節でもあるんでしょうね。今の若い世代に人気のあるタレント起用してね、”スーツ姿がカッコいい。”なんてねそんなコマーシャル我々の頃からありましたよ。
我々の学生時代はビジネススーツなんて着たくないなんて風潮が確かに在りましたから、一種の洗脳みたいなモンでしたね、この手のコマーシャルってさ。なんとなく、着てみてもいいかなんて思ったりしてね。 ・・・で気づくと毎日着る様になっていたりするんだ。

そんな訳で季節ネタでブレザーなんかの事でも書いてみようかなと思いましたよ。


5.11Blazer(ブレザー)は要人警護のために開発されたタクティカルウェアーだ。一度写真でブラックウォーターの要員だと思うんだけど、プレートキャリアーの上に羽織っているのを見たことがありますね。無茶な着こなしも民間軍事会社ならでは、許されるという物。普通の会社では「帰れ!」といわれますよ。
一見して、普通のブレザーとは見分けが付かないのだけれど、必要な装備類を内包できるように内側に各種の工夫が凝らされている。どうも今現在は生産されていないようだね。手持ちのカタログには載ってないですもの。
色は紺だけだったと思う。


左右の内側にはベロクロで固定するフラップ付きポケットが2個付いている。上に見えるジッパーは着脱用で、このジッパーとドットボタンで固定するようになっている。左側は2個のうち1つのポケットが2分割式になっていて小物を収納できるようになっている。他のポケットはみんな同じ大きさ。
材質は薄手のリップストップナイロン(パラシュートクロス)で軽量化が計られている。


取り外すとこんな感じ。写真は左側の物なので向かって右のポケットが分割式になっているのが分かりますね。


着脱式ポケットの裏側、ジッパーとドットでの固定法を見て欲しい。


合わせの部分に左右共にタクティカルベストでもおなじみの隠しポケットが付いている。内側にはベロクロの受けが大きく付いているのでベロクロ固定式のホルスターなど別売のアクセサリーを追加すれば中に隠し持っておけるようになる。


隠しポケットを開いたところ。チラッと見える奥のドットボタンは伸縮ゴムコードを留めるボタン、この部分に小型無線機を収納できる作りだ。写真では映りようがないのだけれど、さらに下には小型のポケットが左右友についていて丁度、拳銃予備マガジンが入る大きさだ。収納スペースとしてはかなりの大きさ雑誌なんかは余裕に入るね。


5.11の紙タグと補修用のボタン。まぁ~普通です。


ブレザー用のタグには、見慣れた5.11の製品タグが付いていない。変わりにファイブ・イレブン(5.11)と英語表記で入っている。本気でアンダーカバー用のジャケットを作ったようで。一旦着てしますと何処にも5.11の文字が見えたりしない。



何から何まで詰め込めるのは非常に良いんだけれども、重力は無常に作用する訳で・・・。シルエットが崩れるんですよ。物を詰めただけ膨らむしね。非常に特殊な職業の一向けと言うのは良く分かりますね。
映画を見ているとあこがれる、スーツに身を固めた警備要員。
スマートに着こなしたいというのと特殊な装備を持ち歩きたいという葛藤が澱みなく起こりますね。
バランスを取るのに苦労する、そんな一品です。
Text By TAC
  


2008年04月09日

ポイント・ブランク ユティリティー カバーオール

POINT BLANK BODY ARMOR, INC. Utility Coverall.

 ポイント・ブランク・ボディーアーマー社、アメリカ軍正規官給のインターセプターボディーアーマーを製作する会社としても有名だね。アメリカ司法機関や民間護身用防弾製品を各種販売している。でもこの会社、意外にその他の製品を生産していることは知られていないね。エルボ&ニーパッドとかね。片手間に作っている性かあんまり特筆するような性能は無い様だけれどもね。
 決して性能が著しく劣るわけではないですよ。平均的であるという意味です。性能でみると決定打に欠けるような印象なんですよ。ポイント・ブランクのパッド類はこうなっているから、はずせないと考える物が無い様に思うんですよ。
 確かにパッド類は保護に十分な強度があればいいのかもしれないのですけれど。

今回はポイント・ブランクが作るユティリティー・カバーオール、作業つなぎだね。ポイント・ブランクでは一応、軍の規格に適合した被服としている。このタイプのつなぎは整備兵用として官給されているので、その基準に適合していると思う。


ポイント・ブランクでは3カラーデザートとODの二種類を作っていることは確認している。生地は中厚のNYCO、3カラーデザートはウインタークロス(リップスットプがサマークロス、リップストップが入らない少し厚手の生地)、ODは珍しい生地を使用している。丁度ウインタークロスのOD色という感じだな。


ポイント・ブランク・ボディーアーマー社のタグ、当然、社名なのでボディーアーマーの機能はありませんよ。


ジッパーはYKKコイルジッパーの黒、ワンウェーだ。これは官給品と同じ物だと思う。既に手放してしまって随分経つから良く覚えていないのだけど。


型は一般的な作業つなぎといえる。胸ポケット2個がフラップ付き、ロアポケットが前後に2つづつ、後ろは胸ポケットと同様にフラップ付きとなる。ウエスト部分は伸縮のゴムが入っています。




胸ポケットはベロクロで閉まるようになっているんですね。BDUよりも深さはありますがパッチポケットなので容量はそれなりですか。


正面のロアポケット、こちらもベロクロが付いています。かなり深く容量は多いですね。


背面の写真です。2つのフラップ付きパッチポケットとウエストの絞りが分かります?


後ろのポケットは胸ポケットと同様にベロクロ固定式です。大きさ的には胸ポケットよりやや幅広です。


袖の調整はベロクロで行うようになっている。


ズボンに当たる部分の裾も袖と同様の形状になっている。


ベロクロの受け側は幅が広くとられている。かなりの幅で調整が可能。

ポイント・ブランク社は他にODを作っています。つなぎの評価は人それぞれで評価の分かれるところですね。
戦闘服として考えると、障害物に引っかかることがBDUに比べ少ないので狭い場所や小枝や低層の草木が多い場所では有効です。害虫の侵入も抑えられるので限定的な状況下では有効といえますね。反面、一部の破損が全てに影響してしまう特性があり(特にジッパーの破損)、体温調整もしずらいと言う欠点があります。
CWU27/Pなどの航空兵用のつなぎが特殊作戦で着用されるのも、耐火性があるというほかに狭い地域で行動を制限されにくいという特性が考慮されていると聞いた事があります。
本当に作業に使う場合は動きやすくて良いです。

Text By TAC
  


2008年03月14日

アンダー・アーマー&5.11アンダーギア

~Under Armour & 5.11Undergear~


余りにも漠然とした括りですが、これから暫くのハッキリしないシーズンに高機能アンダーウエアーの有り難さが心地良いです。

春先の"寒かったり・暑かったり"でお世話になっているのが、ココ暫くで開発の進んだ"高機能ウエアー"。…個人的に勝手に高機能とか呼んでいるだけで、世間様が正確にドウ呼んでいるかは存じませんが、ゲーム中も然る事ながら、街中での方がヨリお世話になってます。

3~4月位だと、外が微妙に寒かったり、目的地が微妙に暑かったり…で常に"湿気てるヒト"…それでいて”湿気”で寒がってたり…勿論、其れなりに計算して対応すれば良いのかも知れませんが、オトナともなれば自分の都合だけで状況コントロールできない事情もあるかと思います(涙)。

私がお世話になっている"高機能"系の組み合わせは、大体、日中10~15℃前後(夜や明け方は寒い時期…お花見とか(?))の状況で、お店などを電車移動等の場合、一番下に"夏対応"系のTシャツ、ソノ上に"冬対応"の長袖系、プラスαでアウターとしています。

例で云えば"5・11/タイト・クルー半袖"と"アンダー アーマー/コールド・ギア長袖"。
ソノ上にアンダー アーマーのフードパーカーと5・11パトロール フリースやMCUで、下は米軍の薄生地タイツ(笑)とジーンズでほぼ無敵状態。
勿論、ゲームの折には違う容でもう少し薄着ですが、変な話"状況が許してくれる"フィールドに居るので余ほどの寒さで無い限り、世間では許されない様な格好で行動できるので"街中"より色々有利なカンジですけど(笑)。

もう何十年単位で行っていませんが、よく"山中行軍"していた時は荷物が制限されていたので、体温調節に苦労した当時…在ればさぞ重宝しただろうと思います。



アンダーアーマー(以後"UA"と略)。
コチラは黒のTシャツが"オールシーズン"の"タクティカル"で"ルーズフィット"。
…独特の云い回しが有るので、興味無い方には今一つ"ワカンネ"的なコード分けだと思いますが、要は"一応、定番"の"フツーのTシャツ裁断"なモノで"タクティカル"…と。



茶色の方は"コールド・ギア"の"ステルス(笑?)"です…"冬向け"・"メーカーマークが見え難い"です。

この"コールド~"は日本のオフィシャルで購入した物。
事実上、"タクティカル"と何ら変わりは無いのですが…何となく理由は判らなくも無いのですが"タクティカル"のラベル・タグが付いていません(推測の域ですが"イメージ"の問題ではないかと?"健全なスポーツに戦術"とはなんぞやっっ!?!?!…と云うコトなのでは…??推測ですよ!!(汗))。商標品質タグにも日本語が書いてありましたが品質は"タクティカル"の"コールド"と変わりありません…スピリッツが違うかも知れませんが。
サイズ表記も少し独特(?)"SM"として"スモール"の意。"スモール・ミディアム"ではありません。

サイズ問題で云えば"ルーズ"シリーズは普通のアメリカTシャツサイズ表記と変わらないと思います。逆に、生地が軽いと感じる分、大きく感じるかもしれません。
タイト系の長袖に関して云えば"横サイズ"は伸縮があるので前後ワンサイズならフォローしますが、袖の長さが干渉する場合があります…。
強いて云えば、大きいサイズをチョイスした時、UAの設計する"理想体型"とのギャップに凹む場合が(笑)。ウエストはジャストサイズなのに、二の腕や肩廻りに"余裕"を感じると…少し情けなくなりますね(…個人的な性格の問題ですが)。可能であればサイジングは見栄を張らず、正確にしておいた方が良いです(涙)。



5・11Tight Crew Short Sleeve Shirt(タイト クルー シャツ;半袖)

コチラはUAの"タクティカル"に比べ、ツルツルのテッカテカです(笑)!!…ナゼ?
偏に、タイト・コンセプトであるのでゴムの混紡率が多い所為だとは思いますが…。個人的な問題かも知れませんが、コレ等の方は夏場、アウターとして外出時に着た事が事実上ありません(笑)。肉体美に自信のある御仁ならともかく、オッサンのブヨブヨした体でコレを着て歩くのは本人はモトより、見せられている周囲にとっても…"イワズモガナ"だと察して下さい(笑)。お笑いのネタとして(?)アウターとして一回着た事がありますが、仲間が見る度に"爆笑orアレなモノを見る眼"でした(笑??)…。




胸に"5.11"と押し型プリントが有るのは、社のHPにもありますが"プラス5㌦でやりますよ"のサービス(?)アイテム…5㌦は少々高い気もしますが、やはり"タクティカりたい"御仁には、プリント有りな方が絶対"カッコイイ"…とは思います…が、正直、トラブルの元になり兼ねないのでお勧めはしません。
…伸縮素材のサガとして生地やロゴ自身の"傷み"の原因になります(涙)。後々、ボロボロ剥がれます(結果から云えばUAも同じ運命―ま、ソノ頃には生地自身も"キテます"が(笑?!))。


5・11の"脇ベンチレーション"…UAのルーズにはありません。因みに判り難いと思いますが、結構、ザックリ目の網です…システムとしては大変有り難いですが…違う意味ではキケン(?)かと(笑?)



―で、もっと云えば今回のアイテム双方共に…正直、"世代"が古いです(涙)。
現行の多くは、軍のお達しを含めIEDに対応した難燃素材の新世代がレギュラー化しつつあります。コレはUAも5・11も同じくで…ご紹介のアイテムも在る意味では旧世代となってしまいました(涙)。
ただ、平行して使用されているのも事実で何とも云い切れませんけど…。

さて、着心地ですが、個人的には文句の付けようが無いくらい良いと思っています(…高価だから"無理に納得"では無くて)。多分に、UAのルーズはご想像に硬くないと思いますが(厳密に云えば、少し"夏モノ"向きで、夏場の外は快適ですが…クーラー効き過ぎの場所では寒いです。風抜けます(笑))。
UAの"コールド"は逆に"神話"を過信すると問題が在ると思いますが…あくまで個人的な感想ですが、寒いトコロでは寒いですし、強風が吹けば風は抜けます…が、生地の湿気に関する通気性と速乾性、普通の綿下着とは比べ物にならない柔軟性(程好くフィットしているので生地が溜まったりヨレたり"し難い")は充分に価値以上の物を感じました。
長距離の行軍や(多くの方には無縁だと思いますが)、寒暖差の激しい場所の体力作業での不快感は絶対的に軽減されると感じました。
…と、一応の"抗菌機能"はありますが…洗ってください(笑)。"抗菌"+"低湿度保持"で"アレなカンジにならない"だけで、洗わなくても全然平気と云う訳ではありません。
 また、気にする方は気になるかも知れませんが、"タイト"系は少々素材に特徴的な"香り(笑)"があります。やはりゴムとナイロンの化学繊維臭が(残念ながら過敏なゴムや化学繊維アレルギーの方は一応、各社にお問い合わせした方が良いかと思います)…私は気になりませんが。





文章;MAC-Y  


2008年03月02日

BDU 亜熱帯仕様 80年代~90年代初期

BDU Trousers Tropical 1980's~Early 90's
~Woodland Camo Ripstop material~



アメリカ軍が全軍に配備したウッドランド迷彩は1980年代に入って本格的な支給が始まった。ソビエトをはじめとする東ヨーロッパのイースタンブロック、ワルシャワ機構とも言うね、と対峙していた関係上、ヨーロッパに駐留するアメリカ軍に優先的に支給され始めたと言われるが、今ほど情報が迅速に伝わらなかった当時の話なので確たる証拠はない。
ともあれ、ウッドランドがヨーロッパの針葉樹の多い地域の活動に適した迷彩服であったことは良く知られるところだ。
 アジア地域でも配備は進んだが、亜熱帯用リップストップ生地のウッドランドBDUはNYCO(ナイロンコットン混紡)生地よりやや遅れて登場したように記憶している。
リップストップ生地のウッドランドはアジア圏の温暖な地域での効果を狙い、迷彩に含まれる下地のパフや緑が明るく色調を変えており、それまで目にしていたNYCO生地のものと違っていた為、私は違和感を感じたことを覚えている。
上の写真は少し分かりづらいのだけれども、同じリップストップでありながらパフや緑の配合が異なっている。どちらも同じ未使用品で80年代中期と後期の物だがアメリカ軍内での試行錯誤が読み取れるように思う。



上の二枚の写真の違いが分かるだろうか?写真上のトラウザーの裾紐はコットン製、旧来のジャングルファティーグやERDL(リーフ)に採用されていた物と同じ、写真下はおなじみナイロンの平紐を採用している。ウッドランドBDUにコットン紐は使用していないと言うのが定説になりつつあるのだが実は初期の亜熱帯用には採用している。勿論、M65ウッドランドパンツにはコットンも採用している。


膝の動きに対応するように、マチがとってある。ベトナム戦争時期にもマチはとってあるが初期のリップストップ・ウッドランドはマチの取り方がさらに大きい。現在生産されるBDUではこのマチは省略されている。整列時膝部分にたわみが発生し、見た目が悪いと感じたか、生産性を考慮して省略したと思う。フィールドで動き回ることを考えれば、これはあったほうが良いことは言うまでもない。


フロントはボタン留めになっている。ベトナム戦争末期ジャングルファティーグで一旦ジッパーを採用したが、泥や砂を噛み込み破損した場合に補修がきかない事などを受け、70年代中盤からERDLで見直された。現在ではジッパーの性能が向上したこと等でACUはジッパーを採用していると思われる。


ウッドランドから後ろポケットのフラップボタンは二個に改良されている。内容物の紛失を防ぐ配慮であろう。ウエストの調整テープがこの時代はかなり余裕を持って長く作られている事にも注意。


現在では省略されることの多いフロント部分のフラップ。90年代後期の製作年度の物にはまず付いていることはないと思う。
これも使用される事が少ない部分を見直し、生産性を上げるための省略と思う。


リップストップBDUには必ず付くようになった補強、膝にも同様の補強が付く。傷みやすい部分だけに現場の要求によって追加された部分だが、私自体はこれがあまりありがたいとは思えないのです。濡れると乾きにくいし、使用していると補強部分だけ目立つしね。


対比用に持ってきた3カラーデザート、2002年製 同じサイズです。ウエストの調整テープがウッドランドの方が長いのが分かる?ズボンの後ろポケットの位置もウッドランドの方が若干低い。つまりウエストラインはウッドランド(90年代型)の方が約1.5cm高く設定されている。カッティングに改良が加えられていると言うこと。



デザートの膝部分にマチがなく、膝の補強部分が短くなって、ポケットの下までしかないのが分かる。


初期のBDUには今にない凝った作りと機の的な配慮がなされていたことが分かると思う。
特にデザートはイラク侵攻当初、展開部隊の必要数を確保するのが難しかったようだ。
戦時に必要数を確保する為、生産性を考慮して同量の生地からより多くの戦闘服を作り出す努力は今までどの軍隊でも行われてきた。また兵士からの要求に答え、徐々に改良を加えながら戦闘服は進化してゆく物であることはこれからも同じことだと思う。機能を落として改悪となるケースもある。
既にACUは砂漠での活動用に砂をかみやすいベロクロ部分を新型に変えている。こうゆう人知れず行われる改良や考え方、要求の変化と言うのも面白いんだよね。

Text By TAC
  
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2008年02月20日

5.11 Aggressor Parka Vol.6

アグレッサーパーカー 2006年モデル 5.11タクティカル
   -Vol.6- インナーフリース 編


     

 やっと、アグレッサーパーカーについてのブログも最後になりました。Vol.1~Vol.6 まで分けて各部分とかの記述にしたんですけど、分かったことがあります。自分の好みが多くの人とずれていること。好き勝手に自分の気に入った物を書いているので普通にこんなことは起こるのでしょうが、この一連のアグレッサーパーカーに関する記述はアクセス数が一番低いですね。どれもみんなその他の物より低いですね。Vol.2のポケット部の記述なんか100超えていないですからね。後半の記事のアクセス数が多くても前半の物にアクセス数が増えないのは見てみたけど興味をもたれなかったと言うことでしょうから、本当に興味を持ってくれた人は全体の5割くらいなのかなと考えています。ブログを始めた当時は、こんな事が分かるとは正直考えていなかったので非常に面白いなと思います。アクセス数を増やすことを主眼に書いていないので、これからも自分の好きな物を好きなように書いてゆくのでしょうが色々参考になるものだなと改めて気づきましたよ。


     
 アグレッサーパーカーのインナーフリースです。07年と06年では基本的な部分に差はありませんが無線機のリモートマイクを取り付けるためのナイロンテープがパーカーに追加されたのを受け、インナーフリースにも追加されています。また、基本的なインナーフリースのデザインは3in1パーカーに付属している物と共通だと思います。違いは設定色と言ったところですかな。
 以前に記事として載せた5.11パトロールフリースと比べて、フリースの質感に若干の差があるように思います。補強部分はほぼ変わりませんが肩から胸にかけてのナイロンの当ての大きさが違います。内側のポケット分は変わりません。また内側のナイロンライナー(ウインドストッパー)はインナーフリースが背中半分から腰までのハーフ丈となっているのに対し、パトロールフリースでは前面が覆われるようになっています。どちらが優れているかと言う議論の前に通気性の確保と言う視点でハーフ丈を選択しているのではないでしょうか。勿論、パトロールフリースにもインナーとして使用するための固定用ループが付属していることを考えると、パトロールフリースは付属インナーフリースよりも極寒の地域で使用するための、アップグレードバージョンとの見方も出来ますね。パトロールフリースもメインジッパーは付属のインナーフリースと共通ですから、完全にパーカーと一体化することが出来ます。

     

     
上の二つのの写真はインナーフリースの内ポケットです。わざわざ、デザインを変えて使用用途を変えてある凝った作りです。パトロールフリースとも共通のデザインですね。写真は両方共にパーカーに取り付けた形で撮影してあります。

        
パーカーだけでなくフリースにもサイド・オープンの機能が付いている。あたりまえか?実際ベルトに取り付けた装備品にすばやくアクセスする為にはインナーフリースのサイドジッパーは開けておく方が良いでしょう。開けておいた上でサイドスナップを止めておけば著しく保温性を損なうことはありませんね。

     
5.11のアウター類に殆ど当てはまる事だがジッパータブに取り付けられている長いナイロンタブが付いている。手袋をしたまま使用することを前提としている為見た目には、なんとなく野暮ったい感があるが使用感は満足している。
サイドスナップボタンには5.11タクティカルの文字が入る。

     

     
袖口と首の付け根に見えるのがフリースをパーカーに固定するときに使うループ。襟首から肩にかけての補強や袖口から肘にかかる部分の補強など耐久性を考慮した作りとなっている。
袖口のカフ部は5.11のフリースの場合、硬質ゴムを内包した伸縮性のカフを採用している。ベロクロ止め、ループタイプなどと優劣を決める物ではないのだが、インナーフリースとした場合には調整具は利便性に劣ると言うコンセプトだろう。硬質ゴムは硬いがこれも耐久性の考慮と考えている。風の浸入を押さえると言う点ではかなり優れていると思う。

     
フリース側に付く5.11のロゴマーク、これにステータスを感じる人、立派です。

長々と書いてしまいましたが、たかがアウターにこんなに書かなくてもいいだろうとの声も聞こえてきそうです。でも5.11って非常に高価なんですよ。このくらいの思い入れと納得がないとおいそれと手がでる物ではありません。昼飯の豚丼に豚汁をつけるかどうか毎日悩む身としては単なるネームバリューにポンとお金を出すわけには参りませんね。

TEXT BY TAC

       
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2008年02月20日

Tactical Shirt Vol.2

PROPPER Special OPS Marine Ride Tactical Shirt
- Woodland -


 ウッドランドカモフラージュ、これまでの長い間アメリカ軍を代表する迷彩だったね。アメリカ軍全軍に配備されただけでなく、世界各国の軍隊の迷彩服開発に影響を与えた迷彩パターンだった。その国の気候や樹木の分布状況によって色やパターンの大きさにアレンジを加えながらも大きな変更を加えること無しにコピーされ各国で配備された事実は優れたパターンだったと言うことでしょう。多くの人が思い描く迷彩服のイメージって、体外このパターンなんじゃないかな。
 サバイバルゲームの黎明期、まだエアーコッキング式が全盛でBB弾を使用するエアーガンが殆ど存在しなかった頃、アメリカ軍の最新式カモフラージュとして市場に出回り始めた事を鮮明に覚えてますね。あの頃は最新式と言うこともあって高くてね。当時、ゲーマーが一般的に使用していたERDLパターン(リーフパターン)の2から3倍はしていたな。それで、その後になってコピー品が出回るようになった。そこからはサバイバルゲームでは当たり前のように使用されたし、中古のアメリカ軍払い下げ品が大量に出回って、価格も急落したこともあり、かえって手に入れようとは思わなくなってね。最近ですねウッドランドパターンを所有したのは・・・・。
 そんな思い出がありますねこのパターンには。

    

 実のところPROPPER社の出していた、このタクティカルシャツは私的にですがウッドランドの方が好きですね。街着にするならば”3カラーデザートの方がアクが強くない。”と言う理由で着用していますけれどね。イメージ先行でイラク・アフガン戦に従事する特殊作戦部隊からデザートの方が通りがいいのかもしれません。実際はこの手の個人の手によるカスタム・タクティカル・シャツの類はアフガニスタン戦の随分前から着用されていましたから、知っている方も多いでしょう。SEAL'Sなどは最も情報が早い部隊のうちの一つですしね。そういえば映画 『ティアーズ オブ ザ サン』だったっけ?ブルース・ウィリス演じるSEAL'Sのチームリーダーが率いる部隊がウッドランドのカスタムジャケットを着用していましたね。
 ポケットを移設する手法のカスタムジャケットはベトナム戦争時期にもあって、中にはジャングルファティーグ・パンツのカーゴポケット内側についている小さな一つボタン止めのポケットを肩に移設したものなんかも見たことがありましたね。そんな訳で、ウッドランドのカスタムジャケットを写真で多く見ていたせいか、妙にしっくりとくるんですよね。オヤジ趣味ですかね。

     
 前回紹介した3カラーバージョンと全く同じ作りですね。当たり前ですか?生地も軍用BDU製作メーカーだけあって、見た目もさわり心地も遜色ないです。上の写真ではIRカバーがかぶった状態です。


     
 こちらは、写真上、分かりにくいですがIRを出したところです。3カラーデザートで写真を撮った、前の記事”Tactical Shirt”を見てもらえればもっと分かりやすいと思います。

     
 胸ポケットの裏側につくインストラクション・タグです。BDU製作メーカーだけあってこだわりの作りになっていますが、本来表示されるべき項が故意に省略してあったりして、民生向けもしくはPX向けに製作されていることが分かります。今回は襟に付く、サイズタグ及びPROPPERの会社ロゴの写真は撮っていません。前回の写真と同じ物ですので・・・。

     
 肘当てと肩ポケットの拡大写真です。しっかりとした作りであることが分かるでしょう。

     
 袖口のカフの部分です。通常のBDUと同じボタン止めになっています。フルカスタムになっていない所がかえってカスタムジャケットぽいんですよ。ある程度もとの形が分かる、これがいい雰囲気になります。

     
 通常ならBDUジャケットの下ポケットに当たる大きさの胸ポケットです。フラップはベロクロ止めですが軍用ベロクロなので接着が強力すぎるきらいがありますね、そのうちヤレがきて使い易くなるのかしら。


 イベントに参加して、販売を仲間内で協力してすることがあるんですけれど、年2~3回の販売活動ですから販売なんてたいそうな物じゃなくて趣味の延長線ですけどね。このウッドランドのシャツは売れたためしがないですね、7000円くらいとアメリカの小売店売りより安いと思うんですが。やっぱりオジサンがいいと思う物って若者受けしないんですかね。そういえばこのシャツサイズ的にはSからXXXL位まであるようなんですけれど、長さはR(レギュラー)とL(ロング)だけですね。私はSからLのRサイズを中心に販売しています。ちなみにアメリカではウッドランドの方が人気があって、入手に結構苦労したんですが日本では逆でしたね。面白いです。
     
TEXT BY TAC  
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2008年02月19日

5.11 Aggressor Parka Vol.5

アグレッサーパーカー 2006年モデル 5.11タクティカル
  -Vol.5ー 各機能部分 説明 編 ~その2~


 なんか、細切れにアグレッサーパーカーのブログ書いていて、気づいたんですけど意外と集中力と言うか、精神力とか必要とされるものなんですね。最初のコンセプトに忠実に矛盾なくブログを進めていこうとすると、自分の書いた物を読み返してみたりして自分の論点の道筋を確認したりする必要に迫られますね。いつの間にか最初に言いたかったことが何だったのか、焦点がぼやけていたりするんですね。始まりは自分の愛用している物が何で好きなのか書こうと思ったそれだけなんですけどね。

     
なんだか、ごちゃごちゃタクティカルな雰囲気を出そうとのっけていたら、なんだか分からない物になった。メインのアグレッサーパーカーが一番下になって目立たないなぁ・・でも努力だけはかってくださいよ。そ・・そうだ狙いはちらリズムですよ・・ちら・・なんでもないです。


     
メインジッパーは2ウェイです。この手の丈の長いコートタイプの上着には何かとこの機能は便利ですね。使い込むと噛み合わせが悪くなることがあり、締めるのに苦労すると言う強度に不安を抱えていますが・・・・。まぁ~これは5.11に限った弱点ではなくジッパーの構造上の弱点ですからね。タブに5.11の文字。

     
サイドジッパーのオープン機能です。5.11の丈の長いアウターに良く付いている機能ですね。本来はASPバトンとかホルスターとか、ベルトにつけた装備品を取り出しやすいように付いていますが、ベンチレーションとしての機能も期待されています。エンド部にスナップボタンがあり風でばたつかないように工夫されています。最近、気づいたのですがヤマト運輸とかお巡りさんのコートにも同様の機能が付けられているみたいですね。

     
袖下(脇)からサイドジッパーまで2ウェイジッパーでつながっています。脇からはベンチレーションですが、最大限に開くとそれはそれはみすぼらしいので注意が必要です。アグレッサーパーカーはとても暖かく、インナーフリースが一体式ですから下は薄着していることが多くて、実際良く開いて歩いてしまうことがあります。暑くなりそうだなと思ったら、フリースを単体にしてパーカーを重ね着しておくと体温調節が楽ですね。季節の変わり目には使える方法だと思いますよ。

     
インナーフリースを装着した状態のアグレッサーパーカーです。

     
インナーフリースはジャケットと同色です。パーカーのジッパーが二重になっているのが写真で分かりますかね。内側のものがフリースのメインジッパーと連結しているのです。襟の黒い三角形の物はスリースの襟を押さえる為のスロットです。

     
インナーフリースの取り付け部分のジッパーをずらしてみました。連結状態が分かると思います。フリースの襟が黒いのは補強のナイロンが当ててある為です。すれ易い肩にも当てがあります。

     
インナーフリースを取り去った、パーカーの内側。スナップが付いたタブはフリースの固定に使います。フリースにタブを通す受けが付いています。写真は無いのですが、袖の内側にも同形状のタブが着いておりフリースを固定しています。
     
     
コヨーテ色にはコヨーテ色のフリースが付きます。補強用のナイロンは共通で黒色となります。



 いよいよ最後の一回はインナーフリースについて書こうと思います。

TEXT BY TAC
  
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2008年02月18日

5.11 Aggressor Parka Vol.4

アグレッサーパーカー 2006年モデル 5.11タクティカル
   - Vol.4 ー  各機能部分 説明 編 ~その1~


     

 アグレッサーパーカーのVol.1で防水性能の話をしたね。記事では防水性能があまり高くない様にも読み取れると、いつも私が言っている5.11のフィールドユースでの優位性とは違ってんじゃないの?そんな指摘を受けましたよ。よく読んでもらえれば分かると思うんですけど、私が比較しているのは山岳用の雨具だったり、つまり雨具として開発された物に比べると性能は確かに劣りますよと言う主張なんです。一般的な簡易雨具の類ならそんなに遜色ないんじゃないかと思いますね。勿論素材の違いがありますから性能を維持する為には、それなりのケアが必要ですが。
 5.11のアウターの防水機能は非常にまじめに作られていてアウトドアを意識した撥水処理をした、ファッションジャケットなんか足元にも及びませんよ。まだ試す機会は無いのですが暴風の中に立っていて不安のないレベルではないだろうと、雨の日にオートバイに乗っていて浸透してこないレベルではなかろうと、こう思うわけです。それでも長時間でなければ、かなり耐えられると思います。弱点になるのはやはりポケットの多さでしょう。雨具には必要最低限のポケットやジッパーしか付いていないことが多い事を考えてもお分かりになりますよね。
 一応、誤解があってもよろしくないので防水機能の紹介からいきますよ。

    
 背面のIDパネル部分の裏側、肩から背中にかけての防水処理です。コートしてある素材は水を通さず、通気するゴアテックスの様な素材。全体に防水処理がしてあり、ステッチから浸透してこないよう、ステッチ部に追加のテープで処理を行っている。山岳用品の雨具に見られる様な、本格的な耐水処理です。5.11の真面目な取り組みが感じられるところですね。

     
 通常襟の部分に収納される簡易フード、ジッパーでの取り外しが可能です。襟の外側から出てくるので降雨時開いた襟から雨水の浸入をかなり防げる。フード自体に調整機能が付属しているので、ヘッドギアの有無、強風時と多様な状況で使用できる。こんなところも意外に凝った作りになっているんですよ。

     
 フードの首回りと開口部を調整する紐、ゴムひもなので非常に楽ですね。スナップ止めで前をとめることが出来、極力、雨水の浸入を抑えれますね。

     
フード後ろの調整機能。ヘッドギアの有無で調整できる。強風時に抵抗を最小限にするのにも有効。


 なんだか、長くシーリーズ化してしてしまいましたがアグレッサーパーカーの機能って、結構多彩なんですよ。気に入っていると言うこともありますが、思い入れの差と言うことで・・・。後、ベンチレーションとインナー・フリースの2回で終わる予定です。

TEXT BY TAC
  
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2008年02月17日

5.11 Aggressor Parka Vol.3

アグレッサーパーカー 2006年モデル 5.11タクティカル
   - Vol.3 ー IDパネル 編


 本日、2月16日 19時14分ごろ、アクセス数が5000になりましたよ。何気なく登録したのが昨年のクリスマス時期で、1月は忙しくて更新を1ヶ月程してなかったですから、正直、ビックリですね。でもね、きっと人気のブログと比べれば大した事ないんでしょうね。1週間で5000です。なんて所きっとあるのでしょう。時間のある時、気の向いた時にしか書きませんからね。更新しないときはアクセス数が50超えることはないですしね。私がブログ始めたの知っているのは本当に近い仲間内2人だけですからね、管理画面からアクセスしていますからアクセスカウントされてないはずです。教えてない人たちからブログやってんの?なんて話は、今のところ出てきませんね。と言うことはこの5000は何気なく観に来てくれた人たちと言うことになりますね。
 中には『タイトル見てきたけど、地雷かよこのブログ。』なんて人もいるかもしれないですが、自分勝手に自分の好きな物を好き勝手に書き連ねているだけですからね。素直にビックリして、感謝してますよ。確かに観てくれなくては書く気起こりませんものね。何気に、見てくれる人に後押しされて自分は書いているんだなと思いましたよ。

    

 今回は前回までに実用的な各部の話を載せているので、一般的に使用する用無し部分のお話。
IDプレート・パネル!! 
 アメリカの警察ドラマなんかでは結構お馴染みのパネルだね。犯人宅へ突入する際、私服警官が誤射を受けるのを防ぐ意味とか一般市民に銃を保持していても余計な不安感を与えない意味などで使用されている表示用のパネル。司法機関向けの製品が多いためか5.11タクティカル・シリーズでは殆どのアウターウエアに装備されている。随分前、になってしまうのかなSWATブーム時期の日本でもこの手の機能を持つウインドブレーカーを良く見かけたものだ。
 実際、我々が購入してもこの機能部分はほぼ使う事はないし、この機能を購入動機の一番に挙げる人も殆どいないのではと思う。でも、普通の人たちが着る服ではないと言う象徴になるね。5.11を選ぶ人ってそんな人が多いのではないかな、5.11で代表的なタクティカル・パンツなんて下手すると似たような物がジーンズ屋やユニクロなんかでも売っているでしょ。一般アパレルと大差ないけど、これを着ている奴はタクティカルなんだと言う表現が成り立つ、それが5.11の魅力の一つになっているのかな。
 当の5.11タクティカルではかなりまじめに考えていて、最初からPOLICEとかSECURITYがプリントされているパネルを別売でラインナップしている。標準でウエアについているものはプレーンで黒いナイロンパネルで文字は自分でプリントすることになる。遊びでチーム名とか入れるのもいいかもね。一応、ベロクロで取り外しもきくので、邪魔だと思うときには取り外しておいてもいいと思う。
 


    
*右ポケットに内包されるのがIDパネル基本的には”POLICE"とか書かれたプレートとするのだろうが、ここではIDを合わせてみた。左側にはバッチホルダー、バッチホルダーは単体の物も同梱包されていて必要ならパーカー外側に縫い付けることが出来る。必要ない?そうだよねせっかくの防水ジャケットの性能落とすことないよね。

    
*バッチホルダー、いい使い道ないですかね。

    
*IDパネル プレーンなので好きな言葉をプリントできるし、IDスロットを取り付けてIDカードホルダーとして使うのもいいと思う。社員証とか入れる?普通の社会生活送れなくならない程度に・・・。

      
*バックサイドパネル 合成なんですけどSECURITYを入れてみた。パネルは全て黒のみ、実用として考えたら服に色を合わせて用意するなんて事は必要がないと言ったところですかね。

    
*今回のパネル編とは何の関係もないのですけど、カフ部分にお決まりの5.11の文字が入っています。

アグレッサーパーカーは未だ続きます。Vol.4はベンチレーション機能とインナーフリース装着部。興味のある人は前にも関連記事が2つありますので観てね。

TEXT BY TAC

  
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2008年02月16日

5.11 Aggressor Parka Vol.2

アグレッサーパーカー 2006年モデル 5.11タクティカル
        ー Vol.2 ー ポケット部 編


     

 私がね、最も5.11シリーズで気に入っている点は収納力の多さ。他のアウタージャケットには在り得ないほど、収納スペースが確保されている。ポケットはジッパーもしくはベロクロがついており、内部の収容品が脱落しないように出来る点も非常に良いと思う。持ち物は一杯あるけれど鞄をあまり持ち歩きたくない、私にはうれしいデザインですね。胸のジッパーポケットと背中の大きなジッパーポケットは、本来IDを格納しておく為に設置されている様だ。背中には大きなIDパネル、胸にはバッジホルダーと小型のIDパネルがそれぞれ格納してある。司法機関のアンダーカバー作戦用というイメージはよくわかるんですが、背中にあんな大きなジッパーついていると普通に目立っちゃいませんかね。IDパネルの類はベロクロ留めになっていますので取り外しがききます、胸のジッパーポケットを使う時にいちいちパネルが外へ出ようとするので取り外せるのは有難いですね。背中はパネルをはずしても、ポケット部が大きすぎて物を入れるのには適していないように思いますね。小さな物を入れたら、確実にコート内遺失物になりますよ。無線機のアンテナを出す為のスロットなんて余計な物も付いているけれど、一般の衣類にはないアクセントとしてハッタリが利くと考えて良しとしています。また、5.11の特徴でもある胸のベロクロで閉まるポケットの内側にはベロクロが張ってあり、ベロクロで固定する5.11の各種ポーチ類が必要に応じて固定できるようになっている。必要な人は小型拳銃のホルスターなんて物もありますよ。願わくば下ポケットはハンドウォーマーとして使えるようインナーに保温素材を使って欲しかった。

    
*前回のアグレッサーパーカーでも全体写真は載せているんですが、一応、ポケット位置の参考までにもう一度載せます。背面の全体写真は前回の物を参照してね。注目は5.11の優れたデザイン。特に防水性を高めようとポケットのフラップ部などに水溜りが出来ない様に絶対に下方の布が上の物より突出しないように出来ている。これで多くのポケットを有するデザインとしているのだから、非常に実用的に考え抜かれているのだと思う。防水上、水溜りになる箇所が大きな弱点になることは勿論だが、ジッパー箇所も同様に弱点になりやすい、それ故ジッパー箇所には必ず上から覆い隠せるようにかなり余裕を取ったフラップでカバーをかけている。またグローブ着想時にジッパーの開閉が困難にならぬ様、長めのナイロンタブを装備させるなど機能を最優先にして製作されている。この様な思想の上に本気で作られているところが5.11シリーズの魅力かな。

    
*パーカーの袖部分に設定されているポケット、ジッパーが開き易いが締めにくい。容量は結構あるが調子に乗って色々入れると取り出す時に街中でモジモジしている人になる。「トイレはあっちですよ。」と世間の温かさを再認識する前に使用法をマスターすることをお勧めします。また、重量物入れるとダンベル状態に・・・肉体改造だと言う人には何も申し上げることはありません。あまり硬い物を入れると不意の接触で思わぬ苦行になる。こちらも救急車を呼ばれる前に迅速な対処が必要とされる。私はこのストイックな危うさがお気に入り。

    
*5.11シリーズの上衣で定番のベロクロでクローズの胸ポケット容量も在り、内包物にアクセスし易いので本当に便利。すぐにでも使う物をいれておく。更にこのポケットは中にベロクロの受けが付いており別売の5.11のアクセサリーキットを購入すれば、タクティカルライトホルダー、手錠ケース、ピストルホルスターなどを固定する事が出来る。写真ではタクティカルポケットオーガナイザーを入れているがこれがすっぽりと収まる。ジッパーポケットのフラップ部にあるスリットはコードを通す物らしい。i-Pod 等のイヤホンとか携帯のヘッドセットなんかのコードを通しておくとかがんだときに邪魔にならなくなるので使いようによっては便利かも。

    
*背中のIDパネル収納ポケット。ポケットとしての機能はあまり期待できない。パーカーインナーとの間を収納スペースとしているので最悪、重量のあるものを入れてしまうとパーカーの内張りをいためてしまうかも。

    
*背面右下にある。ジッパーポケット。5.11では交通整理時のリフレクター(反射テープ)ベストなどを梱包するとされる。私はワッチキャップとかネックウォーマーとか手袋などを入れてますね。硬い物を入れておくと椅子に腰掛けたとき思い知ることになります。ジッパー上部に見えるのがアンテナスロット、実際は左右についてます。    

    

    
*上の2枚の写真はパーカー内側のポケットになります。右がジッパー、左がベロクロ止め。容量は大きめですね。平行してジッパーが走っているのが写真で分かります?内側の物がフリースジャケットのメインジッパーを使ってインナーとして固定する物です。インナーを装備するとこれらのポケットにはアクセスできません。ここに重要な物やお金を入れておけば暴力バーに言って身ぐるみ剥がされなくても済むかもしれませんし、酔いつぶれて駅で寝入ってしまっても少年少女に財布を持っていかれなくて済むかもしれません。まさにシティーサバイバルに長けた機能です。


 肝心の保温性能は非常に満足のいくレベル。ネックウォーマーがあれば中は長袖T-シャツでも日中は外に出て行けますね。風のない冬の日ではインナーフリースだけでも十分ですし、梅雨の時期のチョット寒い日にはインナーフリースを取り外して使用するとちょうど良い感じです。コート自体はウインドブレーカー的なかなり薄い生地なんです。前述しましたがポケットに手を入れても冬にはつらいですかね、手袋は必須ですが、全般的には意外と重宝しています。

アグレッサーパーカーの各部紹介はまだまだ続きます。Vol.3へ続く

TEXT BY TAC

  
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2008年02月16日

5.11 Aggressor Parka Vol.1

アグレッサーパーカー 2006年モデル 5.11 タクティカル

 バレンタインデーも終わりましたね。いやーっ、この前年が明けたのにもう2月も半ばですか。早いモンですね、月日がたつのは。私、浮世のことには割りと疎くてね。年間に皆が浮かれるイベントに昔から気が向かないんですよ。クリスマスなんか平気で仕事してて終わってから気づくことなんか結構あるんですよ。そんな私ですけど、ちょうどね事務所でね「バレンタインデーなんですね今日。」なんて話をしていた後、携帯にメールが着信したんですよ。ねぇー期待はないけど気になるて言うところですか。こう、開いてみたわけですね。そしたら!!「会員無料期間が過ぎ、会費の滞納が発生しています。今すぐ退会手続きをとらないと莫大な違約金が発生し、強制執行の対象になります。」と言った内容の・・・振り込め詐欺じゃネーか!!!

    

  アグレッサーパーカーは私の場合、2006年モデルに限ると思うね。2007年モデルでは基本デザインこそ大きく変わらなかったが、3in1Parka や 5in1 Jacketにあるような無線のリモートスピーカーマイクを取り付ける為のテープが両者よりやや内側につけられている。これにより更に基本的デザインに共通する点が多い3in1 parkaと名称による差別化が難しくなっているし、取り付けられたテープはどれも黒なんでテープだけ浮いて見えるのはなんともいただけない。また、腕についていたアームポケットを廃止している。好き嫌いの大きく分かれるところだが、個人的にはアームポケットの機能は別の形でも良かったので残しておいて欲しかった。確かに従来のアームポケットは肘部分についた長いジッパーで開閉するので開くのは楽だが、締めるときにはストレスになった。また手首まで伸びる大型のポケットに重量のあるものを入れたり、細かい物を沢山入れるとうっとうしくも感じた物である。しかし、バイクに乗った時に高速券などを入れておくのに重宝していたのだ。あの肘の部分が大きく開くポケットのデザインは5.11独特のデザインで随分長い間、デザインを変えずに2006年まで採用され続けていた。多少使いにくくても5.11ぽくって好きなんですよ。だからこそ2006年モデル!!2007年型の3in1 Parkaにはどうもかたにジッパー式のポケットが付いている様だが使い勝手はあまりよくなさそう。5in1ジャケットには内袖の縫製に沿って小型のポケットがついている様なので次ぎに買い換えるならこっちかな。

    
*正面 色は写りが悪いんですがODグリーンです。

 2006年モデルと2007年モデルでは設定色も大きく変わってしまった。2006年モデルではコヨーテとODグリーン。2007年モデルではコヨーテ、グラファイト(ダークグレイ)、ツンドラ(茶色がかったOD)になっている。特に惜しむらくはODグリーンの廃止、結構好きだったのに・・・。

    
*背面 上の平行にジッパーが付いているところがIDパネルを収納するスペース。 右下のジッパーはポケット。

    
*背面両側に無線機のアンテナを出すスロットが付いています。

 5.11のアウタージャケットは全般的にゴアテックスの様な、防水性と通気性を併せ持った素材で製作されている。メインジッパーで固定されるインナーフリースは其のまま単体で使用されることを前提にデザインされているし、季節や気候に合わせ可変させて使用できる点が非常に気に入っている。突然の雨でもネック部分に収納されているフードを取り出すと首の部分からの浸水をほぼ防ぐことが出来る。フード自体もかなり凝ったもので、デザイン上の付け足しや非常時にないよりましと言う様な形だけで付いている物ではなさそうだ。ただし、断わっておくが雨具として開発されているわけではないので、あくまで一時的に雨をしのぐ事が出来る程度と考えて欲しい。一般的に売られている撥水加工アウタージャケットのレベルではかなり高い撥水能力を持っているということだ。フードは襟の部分に格納できる設計だが取り外しておくこともできる。
 昔からアウターとしてUSAFのN3B ナイロン生地 Alpha社製をよく着用していたが防水能力は皆無で雨が降る日には随分と気を使った。一応、ライナー部の保温材はダクロンを使用しているので雨水が浸透しても保温性能は発揮するとされてはいたが水の浸透で肝心の体温が下がってはどうしょうもない。まぁ。N3Bはアラスカなどの極寒地で使用されるために開発されたので雨よりは雪の中での使用を前提にしているのだろうけれども。あの時に、最低限、簡易撥水性能ぐらいは必要だと悟りましたよ。

次回は各部を説明します。チョット写真が多すぎて収まりつかないんですよ。

TEXT BY TAC
  
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