2009年01月27日

MAXPEDITION Devil Dog

Maxpedition Versipack "Devil Dog"

MAXPEDITION  Devil Dog

 流行って移ろい易いもので、ほんの数年前まであんなに流行っていたのに見かけなくなったなとか、逆に今まで見かけなかったのに今年になったら皆が持っているなんて、そんなこと結構あったりする。
 ミリタリーとかタクティカルの世界でも一見したところ時節の波は穏やかな業界のような気もするけれど、実際はその傾向は強くて、ファッション的な流行に左右されていると感じること随分ありますね。
少し前に流行ったゴアテックスパーカーやN3B、もう少し前のMA1ジャケットとかね、軍パンブームなんてのもあった。すっかり流行りも去っちゃって、あまり着ている人も見なくなった。男性ファッション誌なんかで随分とね。”一生モノ”なんて書いてあったけど、忘れられたような存在になったと思う。今見ても機能的にも優れていて、要求に応えるだけしっかりと作られ、デザイン的にも完成されていると思うけれど、ただ、流行から離れてしまったと言うことで、市場に評価されなくなったね。
 何度も書いているんで、今更なんだけれど、私の場合そう言ったアイテムから離れられなくなる所があるんですよね。
良い物は良いと思うと言うとカッコいいですけれどね。自分の使い方が確立してしまうとなかなか離れられなくなってしまったりね。新しい物の使い方に慣れるまでの時間がめんどくさかったりね。まぁ、あんまりカッコのよい理由じゃなかったりするんですけれどね。
 今回のバッグはこれも数年前まで流行った大型のウエストバッグ。これも最近では大きさに関係なく、あまりつけている人を見かけなくなりましたね。結構使いやすいと思うんですよ。私は手に荷物を持つのがあまり好きではなくて、両手が自由になっていることが常に行動時の条件になりますから、このウエストバッグと言うものは必要になった時に必要な物を鞄をおろさずに取り出す事の出来る結構なスグレモノだと思うんですけれどね。大型の物ともなればちょっとした買い物をしても買い物袋を持たずに済んでしまいますしね。
 今や特に大型のものは山用品の専門店でも行かなければ、商品点数が少なくて機能を比べて購入することも難しい状態だったりしますからね。残念なことですね。

MAXPEDITION  Devil Dog


このウエストバッグもカーキ色の設定を求めて、アメリカで販売されているMaxpeditionブランドのバッグになります。日本でもMagforceブランドで他の色なら売られていたので持っている人もいることでしょうね。現在、アメリカでもウエストバッグの流行が終わった為か、カタログ落ちしているらしく、後継の製品も生産されていないようですね。
メイン・パックの大きさはおよそ高31cmx幅26cmx厚12cmでかなりの容量を誇るのですが反面、詰め込みすぎると重量に振り回され気味となってバッグが安定しなくなる場合がありますね。
 そのため各部分に調整機能がついていて、移動などの際、快適に使用いたいと思うのであれば使用条件で悪化しがちな重心を身体へ近づける努力が求められる。デザイン的にも容量を最大にして、安定化を図るために各部の調整機能が目立つ形となっている。
 メインパックの上に小型の収納用のポケットがついていて、頻繁に使うような小物や書類などを収納できます。大きさはおよそ高15cmx幅20cmx厚3cmです。
 小型ポケットの表面に1.75インチのナイロンテープと1インチのMOLLE用のテープが付いています。共に追加のポーチ類を固定する為の装備で、ALICEとMOLLE両方に対応する為についているんですが、追加すれば重心が更に外側に向かう結果となりますから、あまり大型のものを取り付けるためのものではないと考えてください。タクティカルテイストをかもし出すアクセサリーみたいなものですよ。

 素材はコーデュラナイロンを使用している為、印象的に硬く、市販のウエストバッグに比べても強度がありそうですね。その分、型崩れしにくいんですが曲面でのジップの動きが渋くなりがちで、衣類などを詰め込む時などは変形しにくい分、苦労してしまうデメリットがあります。
 調整に使われるストラップの素材も硬質で一旦締めると多少の動きでは緩むことはないんですが、締めるときに力とコツが必要となりますね。
 チラッと見えるDリングは金属製で付属のショルダーストラップを固定する為に付いています。

MAXPEDITION  Devil Dog


 上面にはキャリングハンドルが付いています。大きさ的には拳1つ分なので長距離移動に使うものではないんでしょう、ちょっとした場面、外しておいたバッグを移動する時などにはあると便利なものです。結構ね、一般登山用の大型ウエストバックにも装備されているんですけれどナイロンテープがそのまま付いているだけだったり、簡素で必要最低限のものであることが多いんですね。それらと比べると折り返して縫製してあったりと手の込んだこだわりを感じますね。
強度と軽量のバランスをとる登山用品のデザインとはコンセプトも異なるのでどちらが優れると言う話ではないです。
 調整用ストラップを開放するプラスチック製のファステックも厚みがあり、硬質プラスチックを使用しているので頑丈な分、動きが渋く、リリースに力が要りますね。Maxpeditionは強度を重要と位置づけていると思われるので製品の殆どが軽量化より重厚を狙っていると言えますね。その辺が軍用品に近いコンセプトで一般流通製品と異なる部分ですかね。タグにつくHARD GEARも伊達ではないと感じる所でもありますがね。

MAXPEDITION  Devil Dog


 上記で散々タフさを評価しているのに、なんか矛盾してしまうんですがね。メイン・パックの両サイドに付くウォーターボトル・キャリアーはナイロンメッシュで作られています。使用頻度が高くなくあくまで予備のコンポーネンツとして考えられているのか、単に軽量化を狙ったのか、使用しない場合のパック自体の大きさを極力小さくしておきたかったのかは知る良しもありませんがね。底面まで補強されること無くメッシュで作られています。ナイロンメッシュ自体は一般的なものより強度のありそうな素材ですが明らかに統一性に欠ける印象になっています。この程度のものなら無くても良かったのではないかと個人的には感じてしまう所ですね。
 今現在のVersipackシリーズを見渡すとウォーターキャリアの部分はナイロン布で作られているものが一般的でナイロンメッシュは姿を消している様ですね。私の考え方をするユーザーが多くて改良されたのではないかと思うんですがどうだろうね。この見方が正しければ軍用品に求められるような軽量化より強度を愛するユーザーがアメリカには結構いることになりますよ。
 先日、訪れてみたタクティカル用品を扱うショップではMagforceにまだ、ナイロンメッシュを使用したものを見かけましたからね。使用法もしくは市場の要望にアメリカと日本では違いがでていると言うことだろうね。

MAXPEDITION  Devil Dog


 アメリカのアウトドア製品似よく見られる、底面のグロメット。浸透してきた水を素早く排水する為の装備なんだけれど、長時間水にさらしておきたくない弾薬などには有効だと思うし、水が何時までもパックに溜まっていたのでは重くってしょうがないこれらは納得できる所だ、でもね腰を下ろすと埃や土が入り込む所はどうもいただけないな。水の排水が行えて、泥などが入り込むことのないグロメットがないものかね。勿論シティーユースではそんな心配は要らないし、使っていて内包物が汚れて困るなんて経験は一度もないけれどね。気になるようならガムテープなどで塞ぐ事も可能だしね。

MAXPEDITION  Devil Dog
 

裏生地、身体に直接当たる部分ね。これは柔らかなナイロンメッシュ素材にウレタンパットが内包されている。メインパックに硬い物を入れておいても不満にならないし、意外に滑りにくくて安定化にも貢献していると思う。何より大型のパックだけに通気性にも効果が期待できる点も良いと思う。勿論、通気性に優れると言うものではなく、あくまでラバーコーティングやナイロン生地そのままのものと比べての話だ。欠点としてはこのメッシュ柔らかく使い心地も良いんだけれども、その分、表面が擦れによって毛羽立ちやすいと言う所だね。直ぐに痛んで使えなくなることは無くて、強度的には充分なので使用感が出やすいというレベルなんだけれどもね。

MAXPEDITION  Devil Dog


ショルダーバッグとして使うときに、ウエストベルトを格納するポケットが付いています。これも大型ウエストバッグには今や標準ともいえるものだね。だけれどもこの機能ってつかったことないんだよな。

MAXPEDITION  Devil Dog


ウエストベルトとメインパックの調整機能部分、メインパックを安定させるのに重要な働きをする部分となる。内包する荷物の重量があるほど歩行時にメインパックは左右に振られることとなるので、両サイドで調整してやることで疲労の度合いはぐんと軽減される。ご丁寧にもこの調整機能にもMOLLEテープが追加されている。調整機能を阻害しない程度のポーチを追加して置くならこの部分は非常に使いやすくなると思う。

MAXPEDITION  Devil Dog


ウエストベルト部分は調整式で一般的なものと材質の強度が高められている意外はデザイン上に特筆すべき点はない。余分なストラップを束ねておく為のプラスチック製クリップが付くがこれも一時期の流行だった。今現在は山用品でもあまり多くは採用されていないようだ。ゴムバンドの方が結局使いやすいと言うことなのだろうか、それともコスト的に折り合わないのかな。

とりあえず、外装部分の紹介をしてみた、細かい所はVol.2に続きます。出来るだけ近いうちにアップします。

TEXT BY TAC





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Posted by USARV-TAG at 00:40│Comments(0)雑装備
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