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Posted by ミリタリーブログ at

2010年01月19日

PRU

Provincial Reconnissance Units ~PRU~


 すっかりミリタリー界の様相も変ってしまったようだね。イラクだ、アフガニスタンだと現用ばかりがもてはやされているのが現状だったりするね。アフガニスタンといえば、テロ特別措置法案が期限切れとなってインド洋での自衛隊による給油活動が停止している。普天間の基地移設問題とあわせアメリカとの安全保障の問題で足なみが揃わなくなった現政権はどうするんだろうね。なるほど、私も沖縄の人ばかりに負担を強いるのは忍びないし、美しい海を埋め立てるのは勿体無い。何より外国軍が治外法権を振りかざしてでかい面して歩いているのも気に入らない。そして自国周辺で戦争が起こるなんて考えるのもイヤだね。戦争がイヤだから、戦争を考える、そんな側面がありますね私の場合。
 戦争の緊張って、割と軍事的な空白から高まる事が多いように感じるな。アメリカ海兵隊は海軍と一体化して陸海空の総合戦力を持つ強力な即応部隊だ。残念ながら自衛隊に匹敵する作戦能力は備えられていない。現政権では県外、国外への基地移設を模索しているようですが、海兵隊をヘリコプター部隊など各能力別に分散して移設したのでは本来の能力を損なってしまうだろうね。何より、沖縄における安全保障についての議論が聞こえてこないのが気になるけどどうなんだろうね。沖縄駐留の海兵隊戦力は沖縄防衛にとって無用と考えているように聞こえるし、もしくは大きすぎるという事なのだろうかね。移設は具体案が歩けど軍事的空白は自衛隊の駐屯などで補完するなどの具体案は示されていないのが気になるな。
 軍事的空白が緊張を生むと言う私の理論は帝国主義時代の終わった現代では荒唐無稽なのかな?では1975年のベトナム戦争終結によるアメリカ軍の南ベトナム撤退、1985年の軍事協定終結後のフィリピンからのアメリカ軍の撤退以後に南沙諸島、西沙諸島に中国が進出して領有したことにより新たなる火種になっている件はどうなんだろう。領有問題は歴史的背景など複雑に絡む問題なのでどちらに属するのが正しいのか、私には分からない。しかし、アメリカ軍駐留時期にはそれぞれの地域は南ベトナム、フィリピンに帰属していた訳で、それ故に火種となっている地域になってしまった。戦争の火種といってもピンとはこないだろうけど、80年代に社会主義統一を果たしたベトナムが測量隊を上陸させた際、中国艦艇から攻撃を受け100名以上が死傷した事件があるそうだ。沖縄地域も中国が領有を主張する尖閣諸島問題があるわけで、今回の移設問題を皮切りにアメリカ軍の県外移設の動きが他の基地問題に飛び火して、段階的にアメリカ軍の沖縄駐留が難しくなると同様の事がおこる可能性があるのではないかね。そしてその火種が沖縄県民の新たな負担になる可能性もあると思うな。
まぁ・・無理やりですかね、アフガニスタンの話から今回のベトナムの話しに持ってゆくために長々とね・・・。
 
 


 ベトナム戦争時代アメリカ軍はベトナムの昼間を支配し、FLN(VC 南ベトナム解放戦線)は夜間を掌握すると言われた。ベトナムにおいて浸透作戦を展開する共産勢力の活動を評価した言葉だが、戦争の結果を見るまでも無く浸透作戦は効果的に働いていたと思われる。PRU(省内偵察部隊)は南ベトナムの各省(行政区的な権限は異なるが日本の都道府県に当たる地区、地域に相当)に配置され共産勢力の浸透作戦に対峙した。テロ鎮圧と情報収集を目的に発足したPRUには共産勢力政治局員やスパイ、解放戦線協力者の誘拐、尋問、抹消などのイメージが付きまとい、あまり一般市民、農民に歓迎されていた部隊ではなかった。(一説ではベトナム戦争を通して、実に数万に及ぶ政治犯の逮捕者のうち70%以上が冤罪であったとの報告がある。)
 この暗いイメージのある部隊も解放戦線の活動地域内で寝返り工作をしたり、二重スパイを仕立てたり、市民を装って潜入して解放戦線の重要人物を割り出したりした為、解放戦線に「我々と同等の戦術を駆使する部隊」と言わしめた部隊なので対する勢力には恐れられていたのだろう。

 写真のパッチは実はPRUの一部隊であることは分かっているのだけれど、活動地域が特定できていない物だったりする。ベトナム語で記された標語「不名誉に生きるより、名誉ある死を」と「勝利を決意する。」は他のPRUのパッチにも見かける物だ。また、コウモリをモチーフにしたデザインパッチもPRUに多く見られる物である。これも一説には夜間に活動する恐ろしげなイメージでデザインに加えられていると言われている。中央に描かれる骸骨は死のイメージ、もしくは死をいとわない決意を表しているということだ。このパッチの特徴的なデザインとしてはコウモリの顔が人の物になっている点だね、一時のアメリカのパッチコレクターの間で「コウモリ男 バットマン」と呼ばれたパッチですね。見た目的には「馬面男」なんだけど・・・。

 私的にはこのPRUはお気に入りの部隊なので機会があれば少しづつ詳しく書いてゆこうと思っていたりします。今回は最初なんで、ほんのさわりだけにして、紹介程度にしておきます。

TEXT BY TAC 
    


Posted by USARV-TAG at 11:00Comments(0)パッチ&インシグニア