2008年04月07日
ベーツ社 海軍作業ブーツ
BATES U.S.Navy Work Boots
最近、アメリカ製タクティカルブーツで知られるようになってきたベーツ社。輸入元でも米軍納品業者と謳っているが、いかんせんタクティカルブーツの陰に隠れて、USMCのゴアテックス・デザートブーツくらいしか目に入ってこない。
日本人デザイナーがいるとか話題はどんどん正規納入品から離れていってしまう様に感じるな。
私もそんなことを思いながら、リーコン・シリーズのシューズが欲しいなとか、結構納品業者の話題から離れたところに興味があったりするんだよね。
まぁ~今回はあまり注目されていると思えないベーツ社の軍用正規品Navy work bootsを書くつもりなんだよね。
多分、よく知らないんですけど、このモデルは日本の輸入元で扱っていなかったと思う。
Batesは正規米軍納品業者としては最大手のうちの1つだね。戦闘用ブーツメーカーと言うより製服用の靴とか作業用の靴を作っていたイメージが私の中では強いな、昔はBatesのOXFORD、制服用の靴とか女性兵士用のパンプスとか、そんなものを作っている会社と言うイメージでしたよ。いや・・戦闘用ブーツを作っていないということではなくてね、私が手にした戦闘用ブーツにこの会社の製品がなかったのでイメージにないということですよ。
この会社は創業から120年を超える老舗なので技術は確かなんでしょうね。連邦政府や国防省の認定業者ですしね。

この海軍作業ブーツはSteel Toe(つま先に金属カップが付いている)なんですよ。よく建築現場や道路工事の方々が使っている作業靴に持ついている機能だね。つま先を機械に挟み込んだり、重量物をつま先に落としたりしても大きな怪我にならないように配慮したものだったりする。事務職の私にとっては靴の形が崩れなくていい位の機能でしかないんですが・・。
このブーツは海軍作業員に長い間着用されていたので、沖縄なんかでダンガリーを着た水兵さんの足元を飾っていたね。随分前に中古品で購入して結構、形的に気に入っていたんですね。
元々戦闘用ではないですからね、あくまでストリート使用ということで考えると良いですよ、少し重さが気になるところですけれどもね。

素材は合成皮を使用し、ソールは発砲ゴムを使っていると思う。通常のゴム底より硬めだ。見た目の印象よりは軽く、履き心地も一昔前の作業ブーツより向上している。この手のブーツはタクティカルブーツのようなフィット感を求めるのは間違い、でもそこら辺のブーツよりはいいと思うな。

ふくらはぎの下辺りに当たるブーツトップには柔らかい合皮を当ててあり更にクッションが利かせてあるので、この部分も随分と良くなった。本皮を切りっぱなしにしていた頃なんて足になじむまで大変なことになっていたものだ。

靴底にBatesの文字が入る。これは民間販売用なのでメーカー名が入っているのではないかと思う。軍官給モデルには入ってないのではないかな?


靴底はかなり現代的なデザインになっている。甲板での作業を考慮して、濡れた甲板上でグリップを確実にする為か、幾何学的なパターンで排水用の溝がきってある。中央が膨らむデザインも甲板上などの平らな部分で最大限にグリップするように考慮された物。かなりの水溜りがあっても水が外側に向かって排水されやすいようにした独特のデザインだと思う。
事実濡れた大理石の上のような滑りやすい条件でもそれなりのグリップを発揮している。
ソールは普通のゴム底に比べ、オイルによる劣化が少ない素材を使っている。これも甲板作業などでは絶対条件だね。

結構、耐久性重視の作りだということが分かるでしょう?踵など過酷な条件になりやすい場所には補強がしてあったり、十分なステッチで強度を上げたりしていますね。

つま先のSteel Toeは完全に隠れている。写真ではうっすらカップ上に線が入っているのが分かりますかね。強度は結構高いですよ。くれぐれも人を蹴るのに使おうなんて思わないこと。取り返しの付かない事態になるかもしれないです。

梱包されてくる箱。作業靴のためか結構しょぼいです。タクティカルブーツだと紺と青で着色された箱に入ってくるのに。
Text By TAC
最近、アメリカ製タクティカルブーツで知られるようになってきたベーツ社。輸入元でも米軍納品業者と謳っているが、いかんせんタクティカルブーツの陰に隠れて、USMCのゴアテックス・デザートブーツくらいしか目に入ってこない。
日本人デザイナーがいるとか話題はどんどん正規納入品から離れていってしまう様に感じるな。
私もそんなことを思いながら、リーコン・シリーズのシューズが欲しいなとか、結構納品業者の話題から離れたところに興味があったりするんだよね。
まぁ~今回はあまり注目されていると思えないベーツ社の軍用正規品Navy work bootsを書くつもりなんだよね。
多分、よく知らないんですけど、このモデルは日本の輸入元で扱っていなかったと思う。
Batesは正規米軍納品業者としては最大手のうちの1つだね。戦闘用ブーツメーカーと言うより製服用の靴とか作業用の靴を作っていたイメージが私の中では強いな、昔はBatesのOXFORD、制服用の靴とか女性兵士用のパンプスとか、そんなものを作っている会社と言うイメージでしたよ。いや・・戦闘用ブーツを作っていないということではなくてね、私が手にした戦闘用ブーツにこの会社の製品がなかったのでイメージにないということですよ。
この会社は創業から120年を超える老舗なので技術は確かなんでしょうね。連邦政府や国防省の認定業者ですしね。
この海軍作業ブーツはSteel Toe(つま先に金属カップが付いている)なんですよ。よく建築現場や道路工事の方々が使っている作業靴に持ついている機能だね。つま先を機械に挟み込んだり、重量物をつま先に落としたりしても大きな怪我にならないように配慮したものだったりする。事務職の私にとっては靴の形が崩れなくていい位の機能でしかないんですが・・。
このブーツは海軍作業員に長い間着用されていたので、沖縄なんかでダンガリーを着た水兵さんの足元を飾っていたね。随分前に中古品で購入して結構、形的に気に入っていたんですね。
元々戦闘用ではないですからね、あくまでストリート使用ということで考えると良いですよ、少し重さが気になるところですけれどもね。
素材は合成皮を使用し、ソールは発砲ゴムを使っていると思う。通常のゴム底より硬めだ。見た目の印象よりは軽く、履き心地も一昔前の作業ブーツより向上している。この手のブーツはタクティカルブーツのようなフィット感を求めるのは間違い、でもそこら辺のブーツよりはいいと思うな。
ふくらはぎの下辺りに当たるブーツトップには柔らかい合皮を当ててあり更にクッションが利かせてあるので、この部分も随分と良くなった。本皮を切りっぱなしにしていた頃なんて足になじむまで大変なことになっていたものだ。
靴底にBatesの文字が入る。これは民間販売用なのでメーカー名が入っているのではないかと思う。軍官給モデルには入ってないのではないかな?
靴底はかなり現代的なデザインになっている。甲板での作業を考慮して、濡れた甲板上でグリップを確実にする為か、幾何学的なパターンで排水用の溝がきってある。中央が膨らむデザインも甲板上などの平らな部分で最大限にグリップするように考慮された物。かなりの水溜りがあっても水が外側に向かって排水されやすいようにした独特のデザインだと思う。
事実濡れた大理石の上のような滑りやすい条件でもそれなりのグリップを発揮している。
ソールは普通のゴム底に比べ、オイルによる劣化が少ない素材を使っている。これも甲板作業などでは絶対条件だね。
結構、耐久性重視の作りだということが分かるでしょう?踵など過酷な条件になりやすい場所には補強がしてあったり、十分なステッチで強度を上げたりしていますね。
つま先のSteel Toeは完全に隠れている。写真ではうっすらカップ上に線が入っているのが分かりますかね。強度は結構高いですよ。くれぐれも人を蹴るのに使おうなんて思わないこと。取り返しの付かない事態になるかもしれないです。
梱包されてくる箱。作業靴のためか結構しょぼいです。タクティカルブーツだと紺と青で着色された箱に入ってくるのに。
Text By TAC
2008年04月07日
MPRI 民間軍事会社
MPRI Privately Military Company
Military Professional Resouces Incorporated (MPRI)と言う民間軍事会社を知っているだろうか?
Dynecorp やBlackwater があまりにも有名で一寸、陰に隠れた存在だが、アメリカ系民間軍事会社としては有名な存在なので民間軍事会社に興味のある人は知っているでしょうね。
一口に民間軍事会社といっても、定義の方は曖昧で何も直接戦闘の矢面に立つような職務だけとは限らない。軍隊の持つ活動の範囲は広く、そして多岐に渡るものだ。兵士も人間である以上は衣食住が提供されることが基本となる、其のため現在イラク戦争で食料や日用品を提供する業務を一手に受注するケロッグ&ブラウニー社などもれっきとした民間軍事会社と目される。
この様な業務は本来兵站部隊の任務だが民間会社が参入しているのである。
アメリカでの民間軍事会社活用の経緯はソ連崩壊による国家安全保障の役割の低下を受け軍縮と軍事費の削減により生じた。元来、軍と言う組織は来るべき戦争に備え、兵力とその行動を支援する輸送、兵站、施設設営などの総合的組織力を維持しておく必要がある。戦闘部隊を維持する為にはそれなりの支援部隊が必要とされる。
ベトナム戦争では戦闘部隊に対し5倍の後方支援部隊が必要とされていたときく。アメリカの様な海外で展開することを念頭に組織されている軍隊ではその支援活動は膨大なものだ。これを平時に削減しておき、戦時に民間会社との契約で請け負わせることで組織のスリム化を計った。つまり、アウトソーシングだね。
現在では民間軍事会社の業種は多岐に渡っており、派遣会社などが兵隊の募集業務を請け負ったり、艦船の操舵訓練を請け負ったり、機材のメンテナンス、偵察写真の提供なども行う。無人偵察機のプレデターの運用にも民間からのオペレーターを活用していると聞いているね。
前述の民間軍事会社ケロッグ&ブラウニーの大型トレーラーが運ぶ荷物を警護するコンボイガード要員にも、また民間軍事会社が活用されているのは、皆さんが最もイメージする民間軍事会社の姿でしょう。
現在の状態では直接戦略にかかわる軍事作戦以外の部分で民間軍事会社の参入出来ない仕事がないと感じるほどだ。
本来、軍で賄われて来た業務を民間に委託した結果、その業務を請け負う民間会社を民間軍事会社と呼ぶという考え方が一般的だ。その業務範囲はイラク戦争の混沌とした状況の中で拡大を続けており、戦略的に行われる戦闘行動を直接支援しないという垣根もどんどん低くなってきている印象を持つ。これが傭兵会社と揶揄される所以でもある。
初期の民間軍事会社が行ってきたEO(エグゼクティブ・アウトカムズ)によるシエラレオネ首都奪還作戦やその他の民間軍事会社によるアフリカにおける資源争奪の為の紛争介入、ニューギニア政権転覆未遂事件など法人企業が国家戦略部分にかかわることは一般の市民にとってあまりイメージの良い物でもないのは理解できるね。

MPRI社は特色のある民間軍事会社だ。最高の頭脳集団との定評がある。表向き将軍クラスの退役軍人を多く抱えている為、職業軍人に戦略についての講義を請け負う業務などを行っている。他にもシュミレーターを使う訓練や軍事訓練プログラムなどを提供するほか、警備に関する業務も請け負う。
この会社を有名にしたのはボスニア紛争でセルビアのミロシェビッチ大統領を講和のテーブルに着かせたクロアチア軍の渡河作戦を立案、指揮した疑惑がある。(一応NATOの空爆にミロシェビッチ大統領が屈したという発表になっているけれどね。)
アメリカが紛争初期に行った政治的判断の間違いをMPRIが上手く調整した形だ。MPRI社をクロアチアに将官育成のために紹介したのはアメリカ政府機関であったといわれるし、ミロシェビッチ大統領が講和条件としてMPRIとの契約の打ち切りを求めていたともうわさされている。
現在MPRI社はL-3コミュニケーション会社の傘下となっていおり、アフガニスタンやイラク国軍の訓練に当ったり、台湾の通信網を整備したり、アフリカや旧ワルシャワ機構内の親米国家で活動している。在韓米軍内でも活動していますね。このれらの国々をはじめとして世界40カ国で活動をしている大手なんですよ。
Text By TAC
Military Professional Resouces Incorporated (MPRI)と言う民間軍事会社を知っているだろうか?
Dynecorp やBlackwater があまりにも有名で一寸、陰に隠れた存在だが、アメリカ系民間軍事会社としては有名な存在なので民間軍事会社に興味のある人は知っているでしょうね。
一口に民間軍事会社といっても、定義の方は曖昧で何も直接戦闘の矢面に立つような職務だけとは限らない。軍隊の持つ活動の範囲は広く、そして多岐に渡るものだ。兵士も人間である以上は衣食住が提供されることが基本となる、其のため現在イラク戦争で食料や日用品を提供する業務を一手に受注するケロッグ&ブラウニー社などもれっきとした民間軍事会社と目される。
この様な業務は本来兵站部隊の任務だが民間会社が参入しているのである。
アメリカでの民間軍事会社活用の経緯はソ連崩壊による国家安全保障の役割の低下を受け軍縮と軍事費の削減により生じた。元来、軍と言う組織は来るべき戦争に備え、兵力とその行動を支援する輸送、兵站、施設設営などの総合的組織力を維持しておく必要がある。戦闘部隊を維持する為にはそれなりの支援部隊が必要とされる。
ベトナム戦争では戦闘部隊に対し5倍の後方支援部隊が必要とされていたときく。アメリカの様な海外で展開することを念頭に組織されている軍隊ではその支援活動は膨大なものだ。これを平時に削減しておき、戦時に民間会社との契約で請け負わせることで組織のスリム化を計った。つまり、アウトソーシングだね。
現在では民間軍事会社の業種は多岐に渡っており、派遣会社などが兵隊の募集業務を請け負ったり、艦船の操舵訓練を請け負ったり、機材のメンテナンス、偵察写真の提供なども行う。無人偵察機のプレデターの運用にも民間からのオペレーターを活用していると聞いているね。
前述の民間軍事会社ケロッグ&ブラウニーの大型トレーラーが運ぶ荷物を警護するコンボイガード要員にも、また民間軍事会社が活用されているのは、皆さんが最もイメージする民間軍事会社の姿でしょう。
現在の状態では直接戦略にかかわる軍事作戦以外の部分で民間軍事会社の参入出来ない仕事がないと感じるほどだ。
本来、軍で賄われて来た業務を民間に委託した結果、その業務を請け負う民間会社を民間軍事会社と呼ぶという考え方が一般的だ。その業務範囲はイラク戦争の混沌とした状況の中で拡大を続けており、戦略的に行われる戦闘行動を直接支援しないという垣根もどんどん低くなってきている印象を持つ。これが傭兵会社と揶揄される所以でもある。
初期の民間軍事会社が行ってきたEO(エグゼクティブ・アウトカムズ)によるシエラレオネ首都奪還作戦やその他の民間軍事会社によるアフリカにおける資源争奪の為の紛争介入、ニューギニア政権転覆未遂事件など法人企業が国家戦略部分にかかわることは一般の市民にとってあまりイメージの良い物でもないのは理解できるね。
MPRI社は特色のある民間軍事会社だ。最高の頭脳集団との定評がある。表向き将軍クラスの退役軍人を多く抱えている為、職業軍人に戦略についての講義を請け負う業務などを行っている。他にもシュミレーターを使う訓練や軍事訓練プログラムなどを提供するほか、警備に関する業務も請け負う。
この会社を有名にしたのはボスニア紛争でセルビアのミロシェビッチ大統領を講和のテーブルに着かせたクロアチア軍の渡河作戦を立案、指揮した疑惑がある。(一応NATOの空爆にミロシェビッチ大統領が屈したという発表になっているけれどね。)
アメリカが紛争初期に行った政治的判断の間違いをMPRIが上手く調整した形だ。MPRI社をクロアチアに将官育成のために紹介したのはアメリカ政府機関であったといわれるし、ミロシェビッチ大統領が講和条件としてMPRIとの契約の打ち切りを求めていたともうわさされている。
現在MPRI社はL-3コミュニケーション会社の傘下となっていおり、アフガニスタンやイラク国軍の訓練に当ったり、台湾の通信網を整備したり、アフリカや旧ワルシャワ機構内の親米国家で活動している。在韓米軍内でも活動していますね。このれらの国々をはじめとして世界40カ国で活動をしている大手なんですよ。
Text By TAC